こんにちは、精神科医のしょうです。
精神科の外来やインスタなどでHSPさんと接していると、時々こんなことを聞くことがあります。
「私はHSPだけどよく寝てしまう」
「人よりも眠くなることが多いのではないか」
そこで本記事では、『HSPさんは何故たくさん寝るのか⁉︎』ということをテーマにしたいと思います。
HSP研究の第一人者である心理学者のエレイン・アーロン(ElaineAron)博士 によると
HSPの人たちは実際に眠らなくても、とにかく9時間は目を閉じてベットに横たわっていようと努めるだけでもずいぶん楽になるものだ
と言っています。
そのため多くのHSPさんは、ロングスリーパーと言われることが多いようです。
ロングスリーパーとは1日だいたい9時間以上の睡眠を必要とする方のことを言います。
中には、7時間でも大丈夫という方ももちろんいます。
きっとこれを聞いて、
「なぜHSPはこんなにも長い睡眠を要するのか?」
「何か対策はないの?」
こう思う方も多いのではないでしょうか。
そこで今日は以下の順番でお話を進めていきたいと思います。
- HSPさんがよく寝る理由
- HSPさんがよく寝るための対策
・なぜたくさん寝るのかわからない人
・睡眠の質の高めかたがわからない人
・たくさん寝てしまう理由がわかる
・睡眠の質の高め方がわかる
・毎日の精神科外来やインスタの5万人以上のフォロワーさんと関わった精神科医しょうがお送りします!
①HSPさんがよく寝る理由
- 刺激に敏感
- ストレスを溜めやすい
- 眠りが浅い
- 情報を深く処理する
- 疲れやすい
それぞれ深堀りしていきましょう!
理由その1:刺激に敏感
HSPさんは外部からの刺激に敏感なため、人混みや物・光・音、食べ物の味や匂い、身につけるもの、気候の変化など五感で受ける刺激に対して過度に反応する傾向にあります。
また、相手の感情や周りの雰囲気の目に見えないエネルギーに対しても敏感に反応しやすいんですね。
理由その2:ストレスを溜めやすい
HSP気質には「これに当てはまらなければHSPでない」という4つの特徴があります。
しょうこんにちは!精神科医しょうです。以前にHSPについてのチェックリストについての投稿をしました。「何個も当てはまってしまうし、自分は結局HSPなの?そうでないの?」という声をたくさん聞[…]
その中に、過剰に刺激を受け取ってしまうという特徴があるんですね。
そのため、HSPさんは人が発するエネルギーや刺激に敏感でとてもストレスに弱いです。
また、ストレスが溜まると自律神経のバランスを崩す方も多くいるんですよ。
理由その3:眠りが浅い
HSPさんは家族の足音、トイレの音、外を走る車やバイクなどの音、天気が悪い日の雷や雨の音など、五感が敏感なため眠っている時でも周囲の物音を拾ってしまいます。
寝ていても視覚や聴覚が敏感になってしまうため、なかなかゆっくり睡眠がとれない方も多いのではないでしょうか。
理由その4:情報を深く処理する
HSPさんは場や人の空気を深く読み取る能力に長けているので、情報を読み取りすぎて必要以上に疲れてしまう原因にもなります。
普段から無意識に周りの刺激にアンテナを張って情報を拾い集めているため、人混みや周りのネガティブな感情に巻き込まれてしまい、大きく消耗してしまうんです。
理由その5:疲れやすい
HSPさんは刺激に敏感であるから故に、とても疲れやすいんです。
いつも周りに気を遣っているため、楽しいことであっても疲れてしまう傾向にあります。
そのため楽しい場所にいて疲れてしまうこともよくあります。
HSPさんは音や光、人の感情などにとても敏感で、とてもたくさんの情報を拾ってます。
沢山の情報を拾ってしまう上に、情報を深く処理しているから疲れてたくさん寝てしまうんですね。
ただでさえ、HSPさんはよく寝る傾向があるのに、睡眠の質が下がっていると更に長く寝てしまいますよね。
そこでよく寝るHSPさんのために、睡眠の質を上げる対策をしてみましょう!
②HSPさんがよく寝るための対策
- 毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる
- 瞑想をする
- ぬるま湯に浸かる
- 寝る前にスマホやPCを見ない
- 照明を暗めに設定
それぞれ深堀りしていきましょう!
対策その1:毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる
寝る時間と起きる時間を一定に保つようにしましょう。
生活のリズムがバラバラだと体内時計も整わないままです。うまく脳が働かなくなるのでエネルギー切れになりやすいです。
ポイントは【決まった睡眠時間を確保すること】です。仕事で交代勤務や夜勤がある方はなかなかいつも同じ時間に寝て起きることは難しいですよね。
そんな方でも8時間寝る、9時間寝るという考え方なら取り入れやすいと思います。
対策2:瞑想をする
瞑想の時間はHSPさんにとってとても強力な味方です!静かな空間で目を瞑り、ゆっくりと呼吸をします。
初めはゆっくり呼吸をすることに意識向けていけるといいですよ!
慣れてきたら【5秒で吸って10秒で吐く】ようにするとより効果的です。
不安が強い時などは呼吸が浅くなりがちなので、ゆっくり吐くことを意識するのがポイントです。
上手くできるようになると、瞑想しながらそのまま眠りにつけるようにもなりますよ!
対策3:ぬるま湯に浸かる
40度くらいのぬるま湯に浸かることでリラックス効果があります。
副交感神経が優位になり眠りにつきやすくなります。
入浴は寝る前1~2時間前にすると、寝る前にちょうど体温が下がって眠りやすくなると言われてます。
熱いお湯は交感神経をたかぶらせてしまうので、ぬるま湯に浸かるようにしましょう。
対策4:寝る前にスマホやPCを見ない
寝る1時間前くらいからはスマホやPCを見るのは控えましょう!
スマホやPCからは目を刺激するブルーライトの光が出ています。
ブルーライトの光には睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制する効果もあります。
よくスマホを見ながらそのまま寝落ちなんてことを良くやりがちですよね。
どうしてもスマホやPCを見たい方は、画面の明るさを暗めにしたり、ブルーライトカットのメガネを使うことをオススメします。
目だけの刺激だけではなく、情報も多く入ってくるので脳も休まりにくくなってしまうんですよ。
対策5:照明を暗めに設定
蛍光灯の光が明るすぎると脳に刺激が入ってしまい眠りづらくなります。
リラックスできる優しい暖色系の光にするのがオススメです。
明るさを調節できる間接照明があるとインテリアにもなって気分も良くなりますね。
今回は対策を5個紹介させていただきましたが、他にもアルコールやカフェインを控える、太陽光を浴びるなどの方法もあります。
まとめ:HSPさんがたくさん寝てしまうのは必要なこと
「よくたくさん寝るのは怠けてる!」
「自分の意思が弱いからだ!」
なんて言葉を耳にすることがありますが、
HSPさんはとても敏感で、たくさんの情報を拾っているからこそ、他の方よりもより疲れてしまって、たくさんの睡眠時間を必要としています。
だから、たくさん寝ることは悪いことじゃないんですよ!!
しかし、まれに睡眠の質事態を下げてしまって、よく寝るようになっているHSPさんもいます。
そんな場合には睡眠の質を上げる必要があるので、こちらの記事を読んでみてください↓
睡眠障害に悩むHSPさんへしょうこんにちは!精神科医のしょうです。精神科の外来をやっていると毎日沢山のHSPさんとお話しますが、こんな声を耳にする事がよくあります。「夜中に途中で起きてしまう、睡眠が浅い」[…]
それでは今日のまとめです。
今日は次の2つのことをお伝えしました。
- HSPさんがよく寝る理由
- HSPさんがよく寝るための対策
まずは生活のリズムを整えて、毎日寝るまでのルーティンを作ってみるのもいいかもしれませんね。
そして、ご自身にあったよく寝るための対策を見つけて実践してみてください。
また、朝は目覚ましではなく外からの自然な光で目を覚ますのも気持ちがいいですよ。
たくさん寝て頭や心の中をスッキリさせて気持ちのいい朝を迎えましょう!
よい1日をスタートさせられるといいですね♪
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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