睡眠障害に悩むHSPさんへ
精神科の外来をやっていると毎日沢山のHSPさんとお話しますが、こんな声を耳にする事がよくあります。
「夜中に途中で起きてしまう、睡眠が浅い」
「睡眠の質が悪くて昼間に眠くてたくさん寝ちゃうし疲れている」
夜にぐっすり眠れないと日中に眠かったり、頭がぼーっとしてしまって辛いですよね…。
睡眠の質が悪い状態を放置していると、メンタル面にも悪くうつ病などの精神疾患や思わぬ体の病気を引き起こす事があって危険なんです。
そこで本日は、これさえ読めば睡眠の質を向上できる睡眠マニュアルを作りましたので、睡眠に悩むあなたは是非読んでみてください。
本日の記事はこんなあなたに読んで欲しい
睡眠の質が悪いと感じている人
睡眠を改善させてぐっすり眠りたいと思っている人
本日の記事を読んで得られるメリット
睡眠の質が悪化している原因がわかる
睡眠の質を改善させることができる
毎月500人以上の患者さんに外来で睡眠指導する事に加え、睡眠専門クリニックで実際に指導している内容を書いています。
STEP0:STEP1に入る前の注意事項を確認しましょう
まずはSTEP1に入る前に、あなたの睡眠の質を悪化させる物質や環境について見直してみましょう。
お酒やカフェインなどの物質は摂取していますか?
アルコールやカフェインは睡眠の質を落とします。
アルコールは入眠は良くしますが、筋肉を弛緩させ睡眠時無呼吸を引き起こしてしまうんです。そのため、睡眠の質を悪化させてしまうんですね。
一日ビール350ml程度が適量と言われていますが、理想はアルコールが0です。
いきなりアルコールをゼロにするのはストレスという方は、まずはビール350ml程度に減らしてみることを目指してみましょう。
減らすのが難しい場合には寝る時間の前の3時間は飲酒を控えてみるのはどうでしょう。
飲む時間をずらすだけでも睡眠の質の低下を減らす効果がありますよ。
また、コーヒーや紅茶などの飲料にはカフェインが含まれており、覚醒作用があるため睡眠の質を悪化させます。
カフェイン飲料は16時以降は控えたいところですね。
夜間の室温湿度は適切ですか?
冬場だと夜間や朝方に急激に気温が下がり、夏場では夜間の室温が高いために途中で覚醒してしまう要因となってしまいます。
冬場だと暖房を20度+加湿器をつけっぱなしでお休みすることをお勧めします。夏場だとクーラーを27度程度でつけっぱなしがお勧め。
温度が一定になるだけで睡眠の質は全然違うんですよ。
その他の睡眠環境の注意事項
普段からベッドの上で暮らしていると、ベッドの上で寝るスイッチが入らないため普段からベッド上で過ごすのはやめましょう。
寝ている時に電気をつけている方も時々、聞ききますが真っ暗にして寝ましょう。
光がある環境では入眠のスイッチが入らないんです。睡眠を司るメラトニンという物質のバランスが乱れてしまうからなんですね。
もし昼間にあまり外に出れない理由があり、太陽光を浴びられない場合にはこんなデバイスもあります。
トトノエライトというデバイスで、夜は赤い光で睡眠を促し昼間は白い光で覚醒を促してくれるんです。
おまけに2000ルクスという朝日と同じだけの明るさを実現しており、自宅にいながら睡眠リズムを作れるだけの光を浴びれられるのが良いポイントですね!
東邦大学の名誉教授もこのトトノエライトを薦めているみたいですね!
大切なのは昼夜のリズムが一定であることです。しっかりと夜に寝て昼間起きるというリズムになっていますか?
日中にしっかりと光を浴びて、夜に寝て朝は毎日決まった時間に起きましょう。
昼間どれだけ眠くても昼寝は1日15分程度に留めて夜にまとまった睡眠を取ることによって睡眠の質が上がります。
もしこの昼夜のリズムが整っていない場合には、STEP1に進む前にリズムを整えることから始める必要があります。
睡眠リズムの整え方についての詳しい記事はこちら↓
どうも!精神科医しょうです。今日のテーマは生活リズムを治す3つのコツについてお話していきたいと思います。なぜこの話をするかというと、精神科外来で薬での治療はしているのだけど、なかなか気持ちの落ち込みがなかなか良くなってこない、なんだ[…]
ここまでクリアできた方は続いてSTEP1を読んでみてください。
STEP1:鼻詰まりがありますか?
まず最初のSTEPです。
下の写真は人間の顔を横から見た画像になります。左側を向いていて鼻や口、そこから繋がる気道の構造がわかりますよね。
人間の顔の部分はこんな構造になっているんですよ。
これが睡眠時の理想的で、鼻呼吸ができている状態なんですね。人間の自然な呼吸は鼻呼吸と言われています。
鼻呼吸ができず口呼吸になると、睡眠の質を落としてしまうんです。
下の写真を見てください。
口が開いていて、黒丸の部分の気道が狭くなってしまっているのがわかりますよね。
この状態だと空気が入ってきにくく、睡眠の質を落としてしまうのも想像できますね。
なぜ口呼吸になってしまうのか?
口呼吸になってしまう大きな原因は、鼻詰まりなんです!鼻が詰まっていたら口から呼吸したくなりますよね。
そのため花粉症やアレルギーによる鼻詰まりがある人は、まずは鼻詰まりを改善させる必要があります。
抗アレルギー薬の内服により症状は改善しますが、私は外来ではアレグラを勧めています。
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鼻の通りが良くなっても、睡眠の質が悪い場合には次のSTEPへ読み続けてください。
STEP2:朝起きたら喉がカラカラに乾きますか?
もう一度先ほどの画像をみてみましょう。
鼻詰まりが良くなっているのに、口呼吸になっている場合もあるんです。
朝起きたら口が乾いていませんか?口呼吸だと乾燥を起こしてしまうんですよ。
普段、口呼吸が習慣になっている場合には、鼻詰まりが良くなっても鼻呼吸になることは少ないんです。
その場合は口呼吸から鼻呼吸に直す必要があるんです。ただ、寝ている間に自分の意思で鼻呼吸をする事はできません。
ではどうすればいいか?
一番簡単な方法はマウステープを口に貼って眠ることです。そうすれば口が開くことを防ぎ、自然に鼻呼吸ができるんですね。
マウステープはお手軽に簡単に使えるし、私も実際に使用しています。
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マウステープは簡単に使えるし気軽なのですが、マウステープを貼っても朝に剥がれてしまったり、これでも顎が落ちてしまうケースがあります。
この場合には顎サポーターにより更に強固に口が開くのを防ぐ事ができます。
女性にとっては睡眠の質も上がるし小顔効果もあるし一石二鳥ですね♪
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しかし、顎サポーターは締めつけ感が苦手な方にはおすすめできません。
寝ている間に締め付け感が気にならない方には、口を閉じる作用が強く鼻呼吸をサポートしてくれるのでオススメです。
STEP2まで試しても睡眠の質が悪い場合にはSTEP3にすすみましょう。
STEP3:それでも日中に眠い、スッキリ起きられない
ここまでのSTEPをクリアできている方は鼻呼吸はできていると考えてもいいと思います。
それでも日中に眠いし、スッキリ起きられない方もきっといますよね。
下の画像をみて見てください。
もともと生まれつきの体の構造で、黒丸の部分のように気道が細い方がいるんです。特に日本人には痩せ型でもこういった体の構造の方が多いです。
さらに睡眠中に筋肉が落ち込み睡眠の質を落としている場合もあります。
この場合にはマウステープや小顔マスクだけでは対処できません。
ではどうすればいいか?下の画像を見てください。
黒丸の部分を見てください。鼻からチューブを入れることにより、元々の構造的に狭くてもしっかりと気道を確保する事ができるんです。
このチューブはナステントと言われ睡眠専門クリニックで販売されている他、市販もされているんです。
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「鼻の中に入れて不快じゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
確かに最初は不快です。不快でないという人をほとんど見た事がありません。
ただ、使用していくうちに慣れてナステントなしには良眠できない人が続出する人がいるくらいなんです♪
とはいえどうしても慣れない人もいる方も事実なので、お試しに7本入りを買ってみてよければ1ヶ月分を購入してみることをおすすめします。
STEP4:最近、体重が増えてきていませんか?
ここまでのSTEPがクリアできていれば、鼻呼吸がある程度できて気道も確保されているのではと思います。
それでも睡眠の質が今ひとつ良くない方は、最近になって体重が増えてきていませんか?
思い当たる人もいるかもしれませんね。先ほどの画像をもう一回見てください。
体重が増えると皮下脂肪が増え、気道が細くなってしまうんですね。
ナステントが合わない方にも言える事ですが、根本の解決は皮下脂肪を減らす事なんです。
食事や運動習慣などをまずは意識してみましょう。
STEP5:ここまでの1~4のSTEPをクリアしても睡眠の質が悪い人
ここまでのSTEPでも睡眠の質が悪い場合に最後に確認しておきたいのがストレスです。
強いストレスで神経過敏状態になっていたり、うつ状態になっていると治療が病院での治療が必要です。
もし自宅でのストレス軽減方法が知りたいあなたはこちらの瞑想の記事を読んでみてくださいね↓
こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科の外来やインスタのHSP気質を持つフォロワーさんからよく耳にすることがあります。「ストレスの自覚はあるけどリラックス方法がわからない」このような声をたくさん頂くんですね。確[…]
最後に、ストレスの自覚が強くなくても、ここまでのSTEPで眠れない場合には睡眠時無呼吸症などのなんらかの睡眠障害の関与が疑われます。
我慢なさらずに早めに受診してみてくださいね!
まとめ
本日は睡眠の質を向上する完全マニュアルについてお伝えしました!
いかがでしたか?
ぐっすり眠れるようになって、睡眠の質は上がりましたか。
睡眠の質も向上して、日中もスッキリと元気に過ごせるようになると私も嬉しいです♪
人間に必要な睡眠時間は約7時間と言われています。
7時間ってつまりは1日の約三分の一なんですよ。人生の三分の一が睡眠なんですね。
人生の三分の一の質を向上させることにより、間違いなく残り三分の二の人生も豊かにすることができます。
ぜひ睡眠を大切にして、人生を豊かにしてあげてくださいね♪
良ければ感想や疑問点などもコメントでもらえると嬉しいです!