簡単診断!自己肯定感の高さをセルフチェックしよう

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。

このチャプターでは、自己肯定感のセルフチェックについて解説していきます。

突然ですがあなたは、自己肯定感の高さを診断(セルフチェック)したことはありますか?

自己肯定感とは、自分自身を価値ある存在として認め、自分を肯定的に捉える感覚のことです。

この感覚は、私たちの心の健康や人生の満足度に大きな影響を与えます。

自己肯定感が高い人は、自信を持って行動し、困難に直面してもポジティブに対処できる傾向があります。

では、あなたの自己肯定感はどのくらいでしょうか?

巷にある誰かが作った簡易的なチェックリストではなく、半世紀前から使用されている論文にも引用されるようなチェックリストを使ってみましょう。

今回は、Mimura & Griffiths(2007)による日本版Rosenberg自尊感情尺度(RSES)を用いた簡単なセルフチェックを通じて、自分の自己肯定感の高さを確認してみます。

テキストではなく動画で見た方はyoutubeでも見られます↓

日本版RSESによる自己肯定感セルフチェック

以下の10項目に対して、「1:強くそう思わない」「2:そう思わない」「3:そう思う」「4:強くそう思う」の4段階で答えてください。

質問を読んで、最初に頭に浮かんだ印象で回答するのがポイントです。深く考えすぎずに、素直な気持ちを反映させましょう。

ではメモを準備して始めていきましょう。一つ一つの項目に4段階で答えていってくださいね。ではスタート!

  1. 少なくとも人並みには、価値のある人間である
     





  2. 色々な良い素質を持っている
     





  3. 敗北者だと思うことがよくある(※)
     





  4.  物事を人並みには、うまくやれる
     





  5. 自分には、自慢できることがあまりない(※)
     





  6. 自分に対して肯定的である
     





  7. だいたいにおいて、自分に満足している
     





  8. もっと自分自身を尊敬できるようになりたい(※)
     





  9. 自分は全くだめな人間だと思うことがある(※)
     





  10. 何かにつけて、自分は役に立たない人間だと思う(※)
     





採点方法
各項目の回答を以下のように点数化します。
1:強くそう思わない=0点
2:そう思わない=1点
3:そう思う=2点
4:強くそう思う=3点

ただし、※がついている項目(3、5、8、9、10)は、逆転項目なので、以下のように点数を逆転させます。
1:強くそう思わない=3点
2:そう思わない=2点
3:そう思う=1点
4:強くそう思う=0点

10項目の合計点(0~30点)があなたの自己肯定感を表す得点です。

結果の解釈
25~30点:自己肯定感が非常に高い
20~24点:自己肯定感が高い
15~19点:自己肯定感が平均的
10~14点:自己肯定感が低い
0~ 9点:自己肯定感が非常に低い

【25~30点:自己肯定感が非常に高い】
あなたは、自分自身に対して非常に肯定的な見方をしています。
自信を持って行動し、困難にも前向きに立ち向かう力があります。
ただし、時には自信過剰になる可能性もあるので、他者の意見にも耳を傾ける謙虚さを忘れずにいましょう。
【20~24点:自己肯定感が高い】
概ね自分自身を肯定的に捉えることができています。
自分の長所を認識し、短所も受け入れる柔軟性があります。
さらに自己肯定感を高めるために、自分の成功体験を意識的に振り返ることをおすすめします。
【15~19点:自己肯定感が平均的】
自己肯定感は、標準的なレベルです。
状況によって自信を持てたり、迷ったりすることがあるでしょう。
自分の長所をより深く理解し、小さな成功体験を積み重ねることで、さらに自己肯定感を高めることができます。
【10~14点:自己肯定感が低い】
自分自身に対して、やや否定的な見方をしている可能性があります。
自分の価値を過小評価したり、他人の評価を気にしすぎたりするかもしれません。
自分の良いところを見つけ、それを認めることから始めてみましょう。
【0~ 9点:自己肯定感が非常に低い】
自分自身に対して、否定的な見方が強いようです。
日常生活や人間関係に支障をきたしている可能性もあります。
専門家のサポートを受けることも検討してみてください。
自己肯定感を高めるためのワークやカウンセリングが役立つかもしれません。

セルフチェックを活用するポイント

セルフチェックが終了したところで、今後どのようにしてセルフチェックを活かしていくかについてのポイントについても解説していきます。

1. 定期的に行う

自己肯定感は、状況や経験によって変化します。
定期的にセルフチェックを行うことで、自分の変化や成長を確認できます。

2. 結果を客観的に見る

結果に一喜一憂せず、自己理解のための参考情報として捉えましょう。

3. 具体的な行動目標を立てる

チェックの結果から、自分が改善したい点を見つけ、具体的な行動目標を立てましょう。

4. 長所に注目する

特に点数が低かった場合、自分の弱点ばかりに目を向けるのではなく、強みや長所にも注目することが大切です。

5. 環境の影響を考慮する

最近の出来事や周囲の状況が結果に影響を与えている可能性もあります。
自己肯定感は、常に変化し得るものだと理解しましょう。

6. 他者と比較しない

自己肯定感は、個人的なものです。
他人の結果と比較するのではなく、自分自身の成長に焦点を当てましょう。

7. 専門家のアドバイスを活用する

結果に不安を感じたり、改善の方法が分からない場合は、カウンセラーや心理専門家に相談することも検討しましょう。

まとめ

自己肯定感は、私たちの人生の質に大きな影響を与える重要な要素です。

セルフチェックはあくまで、自分自身をより深く理解するツールであり仮に現在の自己肯定感が低くてもショックを受けないようにしてくださいね。

誰しもしんどい時には点数が低くなることはありえます。

そして自己肯定感を育てていくことは可能なんです。結果の如何に関わらず、自分自身の価値は変わらないことは覚えておいてほしいです。

私も決して自己肯定感が高い方ではありませんが、かつて大学受験に失敗して浪人していた時代、自己肯定感はゼロでした。

受験に落ち高校生でもなく大学生でもない。社会に所属しておらず、浪人というなんの保証もない時期はただただ苦しかった。

永遠にこの時間が続くのではと思ってしまった時期もあります。しかし、地道に受験勉強を続けていた結果、医学部に合格することができました。

このつらい体験期には間違いなく私の自己肯定感は底にありました。その後、様々な苦難はありつつも成功体験も少しづつ出てきて、通常の自己肯定感を取り戻します。

つまり、私が言いたいのは、今自己肯定感が底にあっても永遠に現状で続くわけではないし、自己肯定感を育てていくことは可能ということです。

あくまでこのテストは、自己理解を深め、成長の機会を見つけるための道具として活用してください。

高得点だった項目は、自分の強みかもしれません。

一方、低得点だった項目は、今後の成長の機会を知れたとポジティブに解釈することもできるはず。

セルフチェックを通じて、さらなる自己成長へと繋げていきましょ。

次回は、自己肯定感が低い原因や低い人の特徴などについて学んでいきます。

どうぞお楽しみに!

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