【パーソナルスペースの心理学】自分と他者の境界を理解しよう!

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。

突然ですが、相手にどう思われているか気になることはありませんか?

  • ひそかに好意を寄せている人からどう思われているのか?
  • 友人からどう思われているのか?
  • はたまた、職場の同僚からどう思われているのか?

気になることはないでしょうか?

もし気になるようでしたら、相手との距離感をチェックしてみてください。

距離感によって、あなたと相手の関係性がある程度分かり、どう思われているのかを把握する足掛かりとなるかもしれません。

ぜひ最後まで読んでいただき、相手にどう思われているかをさりげなくチェックしてみてください。

距離感=パーソナルスペース

距離感というのは、「パーソナルスペース」のことです。

名前だけでも聞いたことがある方も多いかもしれませんね。

パーソナルスペースとは、自分を取り囲む一種のなわばりのようなものです。

その空間に他人が侵入すると、不快に感じたり、緊張を感じます。

それをパーソナルスペースと呼ぶのですが、このパーソナルスペースには4つの空間があるとされています。

  1. 密接距離
  2. 個体距離
  3. 社会距離
  4. 公衆距離

1つずつ説明していきますね。

密接距離

45cm未満のゾーンとされています。

恋人や夫婦などのように、非常に親密な関係性の人のみが入れるゾーンです。

そのため、見知らぬ人や関係性の薄い人が入ると、非常に不快感を感じます。

個体距離

45cm~1.2m程度のゾーンです。

友人のような親しい間柄であれば、入ることが可能なゾーンです。

しかし、友人であっても異性の場合、不快感や警戒心を抱くことがある可能性もあるため、慎重になった方が良いと言えます。

社会距離

1.2m~3.6m程度のゾーンです。

仕事や地域の集まりのような、社会的な場面において有効なゾーンです。

上司、同僚、部下、取引先、ご近所さんなどのような人が入っても不快に感じないゾーンと言えるでしょう。

テーブル越しに会話できる程度の距離のため、相手の機微な表情は分かりづらいですが、言葉によるコミュニケーションを行う分には、問題ありません。

公衆距離

3.6m以上のゾーンです。

講演やライブなどのような公的機会において有効なゾーンです。

個人的なコミュニケーションは、ほぼ不可能と言えるでしょう。

パーソナルスペースの活用法

  • ひそかに好意を寄せている相手、友人、職場の同僚といった人達が、日頃あなたと接する時に、どれくらいの距離であなたと接しているかをチェックするんです。

もし密接距離や個体距離といった1.2m以内の距離に相手がいるのであれば、親しい関係性を築けているということではないでしょうか。

少なくとも、あなたを嫌っているということはないでしょう。

逆に1.2m以上離れた位置に相手がいるのであれば、まだあなたとの関係が深いとは言えないかもしれません。

これからより深い関係を築きたいのであれば、もっとコミュニケーションが必要かもしれませんね。

しかし、パーソナルスペースは、年齢、性別、性格、相手への好意度、文化の違いなどによって変化します。

あくまでも、1つの目安程度に考えていただければ幸いです。

距離感の違いを利用するのも1つの手

さて、ここまで読んできて察しの鋭い方は、気付いているかもしれません。

逆にこの距離の違いを利用するという手もあります。

※例えば、あなたがひそかに好意を寄せている相手と、もっとお近づきになりたい、自分と同じように相手にも好意を抱いてほしいと願っているのなら、あえて密接距離に飛び込んでしまうという手です。

密接距離に入られた相手は、仮にあなたのことを意識していなかったとしても、頭の中で一時的に葛藤(混乱)が起こります。

  • 「特に何も思っていなかったけど、これは相手のことが好きということなの・・・?」と。

専門的に言うと、「認知的不協和」と言います。

自分の中にある認知に矛盾がある時に生じるストレスや不快感のことです。

そして人は、このストレスや不快感を解消しようとします。

※つまり、あなたのことを特に意識していなかったとしても、密接距離という恋人や夫婦などのように、非常に親密な関係性の人のみが入れるゾーンにあなたがいることで、あなたに対して好意を抱く可能性があるということなんですね。

好意を抱くことで、自分の中の認知的不協和を解消しようとします。

何も感じていない相手が密接距離にいるということは、本来非常にストレスフルな状況ですからね。

それを解消しようと、認知を変容させる(あなたに好意を抱く)可能性は、ゼロとは言えないでしょう。

好意を抱かれなかった場合

しかしながら、当然相手が明らかに拒絶を示したり、不快感を感じることもあります。

その場合、現段階ではあなたに対する好意は、それほどないと言えるかと思います。

社会距離、個体距離のような距離から、じっくり時間をかけて相手との関係性を築いてください。

さて、ここまでパーソナルスペースのことや、その活用法をご紹介してきました。

相手にどう思われているかをさりげなくチェックすることはもちろん、距離感を意識して、ぜひ人間関係を円滑にするきっかけにしてくださいね♪

まとめ

パーソナルスペースを意識すれば、相手からどう思われているかをさりげなくチェックすることができます。

「密接距離」「個体距離」「社会距離」「公衆距離」この4つの中のどこに相手は位置しているのか?

自分と相手との距離をチェックしてみてください。

今のあなたと相手との関係性が見えてくるはずですよ!

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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