相手を説得するのが苦手な時の秘訣【態度変化の3過程理論】

皆さんは誰かを説得することは得意ですか?

友人の様な親しい間柄の人を説得するならまだしも、ビジネスシーン(会議や商談など)において誰かを説得することは、なかなか苦手意識を持たれている方も多いかもしれませんね。

特にHSPさんのように相手の気持ちを察しすぎてしまう方にとっては、相手の空気感から説得をためらってしまうこともあるかもしれません。

では一体どうすれば相手をスムーズに説得することができるのか?

今回は、そのポイントをいくつかお伝えしたいと思います。

ぜひ参考にしていただき、日々の生活に取り入れてみてくださいね。

態度変化の3過程理論

まず最初に知っておいていただきたい理論があります。

それは、「態度変化の3過程理論」というもの。

ケルマンという心理学者が提唱しました。

これは、説得を受ける側を3つの状態に分け、それぞれにどういった説得者が有効か?

それを表したものです。

3つの状態とは、「追従」「同一視」「内在化」

では、それぞれにどういった説得者が有効か?

実際に見ていきましょう。

追従

まず「追従」

「褒められたい」「報酬が欲しい」「怒られたくない」「罰を避けたい」

こういったタイプの人には、統制力のある人の説得が有効です。

しかし、あくまでも称賛が欲しい、罰を避けたい、そういった理由による態度変化なので、表面的で見かけだけの態度変容です。

統制力のある人がいなくなると、また元の態度に戻ります。

同一視

「説得者と仲良くなりたい」「嫌われたくない」「良い関係でいたい」

そういったタイプの人には、魅力的な人の説得が有効です。

好感があり、親しみのある人です。

しかし、この「同一視」も、説得者と同じでありたい、良い関係でいたいということがベースにあることによる態度変容のため、浅い態度変容です。

説得者との関係性に何の未練も無くなれば、当然また態度は元通りになります。

内在化

「説得者の考えを取り入れ、自分を高めたい」「正確な知識や情報が欲しい」

そういったタイプの人には、信ぴょう性のある人の説得が有効です。

専門性があり信頼できる、そういった人のことです。

この「内在化」による態度変化は、説得者の説得内容を受け入れ、内在化することによる態度変化のため、とても深い態度変化です。

そのため、仮に説得者との関係がなくなったとしても、態度変化は持続します。

いかがでしょうか?

「追従」「同一視」「内在化」という3つのタイプごとに、どういった説得者が有効なのかがお分かりいただけたかと思います。

ではここからは、説得をする際の細かいテクニックを2つほどお伝えしたいと思います。

伝え方を少し工夫するだけでも、説得できる確率は上がります。

一面提示と両面提示

  • 良い面だけを提示するのが一面提示。
  • 良い面と悪い面、両方を提示するのが両面提示です。

例)

  • 一面提示

「この冷蔵庫は、以前の冷蔵庫に比べて冷凍までのスピードが○○分も早いです」

  • 両面提示

「この冷蔵庫は、サイズが多少大きく置き場に困ることがあるものの、以前の冷蔵庫に比べて冷凍までのスピードが○○分も早いです」

一面提示は、あなたを信頼している人に対しては、効果的と言えるでしょう。

しかし、いくらあなたと仲が良くて、あなたのことを信頼していたとしても、良い面だけを提示するのは少し不親切であり、押しつけがましいとも言えます。

そのため、両面提示の方が誠実であり、望ましいと言えるかもしれません。

また、受け手があなたと反対の立場にある場合や、知識や情報量が多い、ビジネスシーンのような場合などにおいても、両面提示が望ましいでしょう。

クライマックス法とアンチクライマックス法

  • クライマックス法とは、話の要点、結末を最後に伝える方法。
  • アンチクライマックス法とは、話の要点、結末を最初に伝える方法のことを言います。

説得を受ける側が元々話に興味がある場合や、説得者と信頼関係がある場合には、クライマックス法でも問題ありません。

しかし、説得を受ける側が話に興味がない場合や、説得者と信頼関係がないなどの場合には、アンチクライマックス法が有効と言えるでしょう。

ビジネスシーンにおいては、だらだらと話が長引くより、アンチクライマックス法にて最初に結論を伝えておいた方が良いかと思います。

上手く使い分けてください。

あなたが本当に良いと思う事を相手に伝えることが大切

以上、「一面提示と両面提示」「クライマックス法とアンチクライマックス法」の様に、伝え方を少し工夫するだけでも、相手を説得できる可能性は多少なりとも上がります。

「誰が?」「何を?」「どのように?」「誰に対して?」伝えるか、です。

しかし、1番忘れてはならないことがあります。

それは、「説得しよう、説得しよう」と思うのではなく、あなたが本当に良いと思うこと、良いと思ったこと、本当に心の底からその感動を相手と共有したいと思ったことを相手に伝えることです。

やはり下心のある説得は相手に対して失礼ですし、バレます。

特に現代は、そういった下心のある説得に対して非常に敏感な方が多いです。

あなたが本当にその感動を相手と共有したいと思って伝えたことは、どんな説得の方法であろうと、相手にきっと伝わるのではないでしょうか。

あなたの想いが相手に上手く伝わることを願っています。

まとめ

相手を説得するのが苦手な方は、相手の状態を3つに分けて考えてみましょう。

「追従」「同一視」「内在化」

それら3つの状態には、どういった説得者が有効なのか?

そしてどういった伝え方をすれば相手により伝わるのか?

そこを考えてみてください。

そうすれば、自ずとより効果的な説得方法が見つかるかと思います。

ただし、あなたが本当にその価値や感動を伝えたいと思ったことを伝えること。

そこもお忘れなく。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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