こんにちは、精神科医しょうです。
私は普段、精神科での外来を行いながらインスタにてHSP気質に関する発信を行なっています。
人一倍、繊細で敏感なHSPさんは、仕事でもストレスを感じやすいですよね。
毎日家に帰るとぐったり……という方も多いのではないでしょうか。
そんなとき、つい自分のことを責めてしまうかもしれませんが、HSPさんの繊細さは「持って生まれた気質」。
仕事をしていてつらいと感じるのは、自然なことなのです。
この記事ではHSPさんが、すこしでもラクな気持ちで仕事ができるような対処法をお伝えします。
HSPで仕事がつらい原因は?
HSPで仕事がつらいのは、仕事の内容や職場の環境だけでなく、HSPならではの繊細な気質によるものが大きいです。
HSPさんがなぜ、仕事でつらいと感じるかを挙げてみます。
人より繊細で敏感
HSPさんは、人が気づかないような小さなことにも敏感に反応します。
人が話す声のトーン、ささいな言動、光やニオイなど、その場の空気にとても敏感でさまざまなものを感じ取っています。
職場では色々なタイプの人のエネルギーに影響されて、精神的に疲れてしまうことが多いでしょう。HSPさんが仕事をつらいと感じるのは当然のことといえます。
物事を深く考える
HSPさんは細かいことによく気がつき、感じる力が強いうえ、ひとつのことを深く考えます。そして先のことまで予測して不安になってしまう傾向があります。
「このままだときっとこうなるから対処しなくては」とか、他人のささいなミスが気になって「自分がなんとかしなくては」と思い、いつも気が休まらないことも多いでしょう。
臨機応変な対応が必要とされるサービス業などでは特に気疲れしてしまうことが多いかもしれません。
共感力が強い
HSPさんは共感力が強く、人の気持ちや機嫌の良し悪しがなんとなく分かります。
人がイライラしていると気を使ってしまうし、誰かが怒られていると自分が怒られているかのように傷ついてしまいます。
人の気持ちが分かるのは、相手を気遣うことができて、コミュニケーションを取るうえでは良いことです。
しかし、HSPさんは特に感じ取る力が強いので、相手の感情に影響を受けすぎてしまって心がざわつくことがあるでしょう。
仕事中のこんなときがつらい!
HSPさんは仕事中、どんなときにつらいと感じるのでしょうか。
人の顔色が気になってしまうとき
一緒に仕事をしている人が元気で機嫌が良いときは楽しく仕事ができますが、なんとなく元気がなかったり、イライラしていると、HSPさんはとても気を使ってしまいます。
「自分が怒らせてしまったのかも」と考えたり、声をかけるタイミングに迷ったり。
人の顔色が気になるあまり、思ったように仕事が進められないことがあります。
クレームを言われたとき
接客業などをしていると、お客さんにクレームを言われて対応する場面もありますよね。
時には理不尽なことで怒ってくる人もいます。
相手の感情が手に取るように分かってしまうHSPさんは、自分のせいでなくてもつい「自分が悪かったかも」と思ってしまいがちです。
また、心無い言葉を言われるとずっとそれが胸に残ってしまい、つらい気持ちが続きます。
雑談しなければならないとき
軽い雑談よりも深い話をするほうが得意なHSPさん。
休憩中や、手の空いた時間などに始まる何気ない世間話は、HSPさんにとっては気を使う時間です。
落ち着いて話ができる人との会話ならいいのですが、一方的にまくし立てる人や、相手のノリに合わせなきゃいけないような会話は疲れてしまいますよね。
休む暇もないくらい忙しく働いているほうが気がラクという人もいるのではないでしょうか。
心がラクになる、つらいときの対処法
仕事がつらいとき、「もっと強くならないと」と考えてしまい、さらに無理をして頑張ってしまうことはありませんか?
HSPさんが必要なのは無理をすることではなく、自分の繊細さを受け入れて上手に付き合っていくことです。
ふだんから一生懸命なHSPさんが、少しでもラクになるような対処法をお伝えします。
自分ができることだけをする
周りのことによく気が付くHSPさんは、他人の仕事の仕方や小さなミスも気になってしまいがち。ついフォローしてしまうこともあるでしょう。
そのおかげで物事がスムーズに動くこともあるのですが、HSPさんがひとりで必要以上に抱え込まないことが大事です。
心配しなくても案外、大したことなく済んでいくことも多いものですよ。
終わったことを引きずらない
ささいなミスを引きずったり、「あのときこうすれば良かったかな」と後からひとり反省会をしてしまうこと、ありますよね。
次に失敗しないように気をつけることは大切ですが、終わったことで自分を責め続けるのはやめましょう。
忙しいときに、うっかりミスしてしまうのは誰でもあること。
なんとかなったことに対して、いつまでも考えこんでしまうのはやめましょう。
無理しない!と決める
体調が悪いとき、なんだか元気が出ないときは、「頑張らなきゃ」と思わずに「今日は無理しない!」と決めましょう。
自分がやるべきことだけやって、他の人でもできることはしなくても大丈夫。
手を抜いているようで罪悪感を覚えるかもしれませんが、「手を抜く」のではなく「チカラを抜く」と考えてみてはどうでしょうか。
苦手な人と無理に関わろうとしない
苦手な人ほど「仲良くしなきゃ」と努力してしまうことはありませんか?
無理せず、苦手な人とはできるだけ距離をおきましょう。
どうしても関わらなきゃいけないときに頑張ればそれで十分です。
資格取得などスキルアップの勉強をする
仕事がつらいときは、何か新しいことを勉強してみてはどうでしょうか。
新しいことに夢中になると気持ちが前向きになるし、スキルアップしておけばいつでも転職できると思うと心に余裕ができ、いまの仕事のストレスも減っていきますよ。
できていることに目を向けよう
仕事がつらいときはつい、ストレスに感じることや自分の至らない部分に目が行ってしまいます。
でも、新人の頃から比べたら成長していることがたくさんあるはず。
できて当たり前になっているかもしれませんが、今まであなたが努力してきた証拠です。
頑張ってきた自分を褒めてあげてくださいね。
まとめ
HSPさんは細やかで気が利くので、職場でも評価されている部分がたくさんあるはずです。
仕事でつらいときは、まず自分の繊細さを理解し、できていることに目を向けて無理せず過ごすように心がけてみてください。
繊細さはあなたを苦しめるものではなく、強い味方になってくれるはずです!
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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「他人の顔色ばかりみてクタクタ」
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そんなあなたはこちらの記事を読んでみてくださいね。
あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを願っています♪