「上司が怖い」恐怖心を“無理なく”克服する方法とは?

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。

社会人なら多くの方が経験したことがあるでしょう。

怖い上司のもとで働くということを。

この怖い上司ですが、時には怖い上司が原因で仕事に行くのを憂鬱に感じたり、時には仕事中緊張して上手く力を発揮できないという方もいらっしゃるかと思います。

体調を崩す方もいらっしゃるかもしれませんね。

一体どのようにこの怖い上司への恐怖心を克服すれば良いのか?

今回は、パニック障害の治療でも使われることのある考え方を取り入れつつ、怖い上司への恐怖心を“無理なく”克服する方法をお伝えしていければと思います。

非常に役に立つ考え方なので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

 

恐怖心を“無理なく”克服する方法

今回取り入れる考え方は、「曝露療法(ばくろりょうほう)」、そして「不安階層表」です。

  • 曝露療法とは、先ほど少し触れましたが、パニック障害のような不安障害の治療において使われる行動療法のことです。
  • 不安階層表とは、曝露療法の中で使われるツールの1つです。

曝露療法

曝露療法は、その名の通り「曝露」、つまり患者さんがその状況下になると感じる不安や苦痛、恐怖にあえてご本人をさらすことで、それらを軽減することを目的とした治療法です。

往々にして患者さんご本人は、不安や苦痛、恐怖を過度に抱きやすいものです。

そして実際にその場面になると、脳や身体が誤反応を起こしてしまいます。

実際の刺激以上のものを感じ取ってしまうんですね。

過呼吸などを起こし、「このまま死んでしまうんじゃないか・・・?」

そう感じてしまいます。

しかし、それが患者さんご本人にとっては、事実なのです。

そこを曝露療法などによって、修正していくわけです。

この曝露療法の考え方を怖い上司への恐怖心を克服することにも取り入れてみましょう。

不安階層表

ここで活躍するのが「不安階層表」です。

不安階層表は、不安を0~100のように振り分けます。

そして今自分にとって最も困難なことを100とし、各数字にもそれに該当する困難なことを書き記します。

例えば、飛行機に乗るとパニック発作が出るのを克服したいという方がいらっしゃったとします。

その場合、下記のように書き出します。

  • 例)「飛行機に乗るとパニック発作が出るのを克服したい」
    100 飛行機に乗ること
    90 搭乗口まで行くこと
    80 チケットを買うこと



    20 空港に着き、飛行機に乗るためにチケットを買っているのをイメージすること
    10 飛行機に乗るために、自宅から空港まで出かけているのをイメージすること

このような形です。

この不安が小さいことから段階的に体験し(曝露し)、徐々に課題を克服していくわけです。

もちろん、上手くいかないことも多いものですし、時間もかかります。

しかし、効果があるのも間違いありませんので、知っておいてくださいね。

不安階層表で怖い上司への恐怖心を克服しよう

さて、ではここからが本題です。

この不安階層表を怖い上司への恐怖心を克服する場合に書き変えてみましょう。

例えば、「怖い上司にもっと気軽に話しかけられること」

それが怖い上司への恐怖心克服のゴールとした場合は、このような感じになるでしょうか。

  • 例)「怖い上司への恐怖心を克服したい」
    100 怖い上司にもっと気軽に話しかけられること
    90 怖い上司を積極的に頼ること
    80 怖い上司に積極的に挨拶をすること



    20 怖い上司の目の届く範囲で仕事をすること
    10 怖い上司と話をしているのをイメージすること

不安の小さいものから(下から)順に挑戦してください。

徐々に曝露していくことです。

そうすると、少しずつ上司への恐怖心が減っていくのを感じ取ることができるはずです。

無理せず試してくださいね。

呼吸法と不安や恐怖を感じた時の考え方

さて、ではここまでいかがでしたでしょうか?

実際は、各項目に挑戦する際、強い不安や恐怖を感じるかと思います。

そこを知っておきましょう。

あらかじめどのような反応があるか?

自分の中で予測しておくと、対策も立てれますし、実際に対処もしやすいものです。

なので、呼吸法、不安や恐怖を感じた時の考え方なども併せていくつか知識として頭の中に入れておきましょう。

呼吸法は特に吐く時に意識を向ける

呼吸法においては様々ありますが、とにかく大切なことは、「鼻からゆっくり吸って、口からゆっくり吐く」ということです。

意識すべきは、特に吐く時。こちらが大切です。

吸う時よりも、時間をかけてゆっくり息を吐き出しましょう。

それを何度か繰り返してください。気持ちが落ち着くはずです。

不安や恐怖を感じても良い

不安や恐怖を感じた時の考え方は、「不安や恐怖を感じても良い」と思うことです。

不安や恐怖は、本来自然な反応です。

それを禁止するのは、人としての精神・身体的反応として不自然なこと。

  • 「不安や恐怖を感じても良いんだよ」

そう思いましょう。受け入れることが大切です。

怖い上司にお悩みの方も多いかと思います。

今回お伝えしたことをぜひ実践してみてください。

あなたの出勤前の憂鬱が少しでも解消されることを願っています。

まとめ

  • 上司への恐怖心を克服したい時は、曝露療法の考え方を取り入れてみる
  • “無理なく”恐怖心を克服していくことが可能
  • 不安階層表に沿って、今の自分にできることから少しずつ挑戦していくことで(曝露されることで)恐怖心が徐々に克服されていく

ぜひ実践してみてくださいね。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?

「他人の顔色ばかりみてクタクタ」

「自分の意思で生きられない」

「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」

そんなあなたはこちらの記事を読んでみてくださいね。

自分軸で気楽に生きられるようになる記事を読む

あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを願っています♪