【ストレス解消のカギ】本音と建前のバランスを整えるコミュニケーション術

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。
  • 「本音と建前」

しばしば日本人を揶揄する形で使われる言葉とも言えるでしょうか。

不満があっても他人に合わせ、自分の感情を押し殺す節があります。

個人的主義よりも、集団的主義です。

それは、謙虚であることが美徳とされる日本特有の文化的背景もあるからでしょう。

「謙虚」「奥ゆかしさ」「わびさび」などの言葉からも、派手であることはあまり好まれないことが分かります。

それがもう既に日本人のDNAレベルで、沁みついているといっても過言ではないかもしれません。

とにかく、謙虚であること、本音と建前、そういった習慣の中に生きているのが、日本人なのです。

それゆえ、ストレスも感じやすいのが特徴です。

何せ、本音と建前ゆえに、相手のホンネも分かりませんし、ホンネを伝えられなかった本人も自分は後回し、犠牲にしがちなので、大変ストレスです。

双方ストレスを感じやすいのです。

そこで今回は、“ホンネを読み、ホンネを伝えるコツ”をお伝えしていきます。

 

非言語的行動を活用する

非言語的行動は、言語的行動に比べ、非常にコントロールしづらいものです。

言語的行動ならば、言語でごまかせます。

嘘も付けます。

しかし、非言語的行動、すなわち、表情や目の動き、些細なしぐさ、声の高低などには、その人の本心、ホンネが垣間見られます。

どうしても“無意識的に”ホンネが出てしまうのです。

なので、この非言語的行動を手掛かりにすれば、相手のホンネを読むことが可能になります。

また、自分自身においても、この非言語的行動を上手に活用すれば、相手に自分のホンネを伝えることが可能になります。

自己主張することが苦手な人にとっては、非常に役立つものになることでしょう。

対人関係のストレスを軽減するためにも、ぜひ非言語的行動を上手に活用していきましょう。

 

具体的な活用例

  • 相手の話が長い時や興味がない時

そのような時には、人は頭を下げたり、片方に傾けたりします。

片手で頬杖をついたり、顔をそむける動作、椅子やソファなどにもたれかかる動作、両足を伸ばす動作なども、興味がないと感じている可能性があります。

表情や声のトーンなどにも覇気がなく、返事もどこか上の空と言えます。

 

  • 相手の話に興味がある時

体を前のめりにしたり、両足を後ろに引くなどの動作が見られます。

表情や声のトーンなども明るく、返事もしっかりと返ってきます。

 

  • 相手に嫌悪感情を抱いている時

このような時には、人は手を腰に当て肘を張っていたり、身体が正面(相手の方向)ではなく横向きになっていることがあります。

表情は暗く伏し目がちで、声のトーンも低めです。

返事も素っ気ない、短めのものと言えるでしょう。

 

  • 相手に好意を抱いている時

視線を送る時間が長くなったり、近い席に座るといった行動が増えます(概ね45~120cm)

 

  • 相手との力関係において、高地位にある人

頭を上げたり、椅子やソファなどにもたれたり、足を延ばす、足を組む、腕を組むなどの動作が見られます。

 

  • 相手との力関係において、低地位にある人

頭を下げたり、身体をまっすぐにし、足を曲げて両足を揃えます。

椅子やソファなどにもたれかかることは、まずありません。

腕を組むこともなく、手を膝の上に置くなどの動作も見られるでしょう。

 

これら上記のことは、相手のホンネを読む上では、非常に役立ちます。

と同時に、あなたのホンネを伝える上でも役立ちます。

逆にこれらの動作、振る舞いをすれば、多くを語ることなく、相手にあなたのホンネを伝えることができるわけです。

 

あえて短所を語る

非言語的行動を使った相手のホンネの読み方、またあなたのホンネの伝え方をお伝えしましたが、それも苦手という方もいらっしゃるはず。

そんな方は、あえて自ら短所を語ってしまうこともオススメ。

「ホンネを語ることが苦手」と伝えてしまうのです。

そのような自己開示により、あなたへの信頼感が増すことがあります。

対人関係において信頼感が増すことは、非常に大きなアドバンテージとなります。

あなたのお願い事を聞き入れてもらいやすくなりますし、不要に怒られたり、何か嫌味を言われたりといったことも少なくなります。

人間関係のストレスが、格段に減るのです。

信頼は、溜めておいて損はないと言えるでしょう。

あえて短所を語ると言えば、余談ではありますが、履歴書には、短所や不得意を書いてから長所を書いた方が面接に選ばれやすい傾向があります(ただし、短所が本当に小さい場合のみに有効)

やはり長所ばかりを書き並べたのでは、逆にうさん臭くなりますからね。

また、短所を伝えたなら、それと関係ある長所も伝えておきましょう。

短所と長所に違和感のない繋がりがあることが重要です。

  • 「心配性な性格ではありますが、その分何度もミスがないかを確認するため、人よりもミスが少ないです」
  • 「自己主張することが苦手で、リーダーシップはありませんが、他人と協力したり、人を支えることは得意です」

このように、短所と長所に繋がりを持たせ、伝えてみてください。

あなたの短所が一気に価値あるものへと変わります。

これは、何も面接のような場面に限った話ではありません。

日頃から意識しておくと良いでしょう。

人を説得する際に有効な、科学的にも証明された手法です。

 

最後にはなりましたが、他人のホンネとあなたのホンネ、どちらも大切にしていきましょう。

そのホンネを大切にする手段の1つが“非言語的行動”です。ぜひ上手に活用していきたいですね。

 

まとめ

相手のホンネを読み、自分のホンネを伝えるためには、非言語的行動を活用すること。

非言語的行動には、どうしても“無意識的に”ホンネが出てしまいます。

それを手掛かりにすれば、相手のホンネが垣間見えるし、それを活用すれば、あなたのホンネも伝えることが可能です。

上手に活用していきましょう。

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