【自己否定が他人を苦しめる?】基準を多様化して寛容になる方法を解説!

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。

強すぎる自己否定、また、他人への不寛容さは、自分を苦しめるものです。

非常にストレスも大きいと言えるでしょう。

例えば、会議でうまく発言できなかったら、「あぁ、私はなんて仕事ができない人間なんだ」と思い、妻や夫から「愛してる」の言葉がなければ、「私は愛されていないんだ」と思う。

自分に寛容でないだけならまだしも、この妻や夫との件のように、他人に対しても不寛容だと、それは相手をも苦しめます。

なぜなら、「愛してる」の言葉がないことで「私は愛されていないんだ」と思えば、それを相手に伝えることがあるからです。

「私のこと、どうせ愛してないんでしょ」と。

相手が「愛してる」と口にすることが苦手で、他の形で愛を伝えているにもかかわらず、そのように言われてしまうと、相手は頭を悩ませることになります。苦しんでしまうのです。

このような他人に対しての不寛容さは、時として相手をも苦しめてしまうことを忘れてはなりません。

寛容であるためのヒント

寛容であるためには、どのようにすれば良いのでしょう?

  • 栄養バランスのとれた食事
  • 定期的な運動
  • 質の良い睡眠
  • 趣味やボランティアでの人とのつながり

それらももちろん大切です。

心に余裕が生まれます。

 

しかしここでは、自分や他人を評価する際の“基準”を多様化させることに注目してみましょう。

人は、自分や他人を評価する際、つい1つの要因だけを基準として、その他多くの要因を除外しがちです。

どういうことか?

 

例えば、冒頭でお伝えした“会議でうまく発言できなかった”人のことを思い出してみましょう。

彼/彼女は、会議でうまく発言できなかったことで、「あぁ、私はなんて仕事ができない人間なんだ」と考えてしまいました。

  • “会議でうまく発言できなかった”という、たった1つの要因だけに注目してしまったのです。

他に目を移せば、ちゃんと会議のための資料を上手にまとめてきていたとか、普段から仕事が丁寧だとか、同僚や部下が困っていたら、手を貸してあげているとか、きっとうまくやれていることが他にたくさんあることでしょう。

しかし、たった1つの要因だけに注目してしまったがために、「あぁ、私はなんて仕事ができない人間なんだ」と考えてしまったわけです。

 

せっかくなので、妻や夫から「愛してる」の言葉がなければ、「私は愛されていないんだ」と思ってしまった人のことも見てみましょう。

こちらも、妻や夫から「愛してる」の言葉がなかったという、たった1つの要因だけに注目してしまったわけです。

 

実際には、記念日にはプレゼントをくれたり、一緒に食事や買い物に出かけたり、ともに自宅でテレビを観て笑ったりしているという事実があるかもしれません。

しかし、それらの事実を無視し、「愛してる」の言葉がなかったという1点に注目してしまったがゆえに、「私は愛されていない」というつらい気持ちになってしまいました。

 

冒頭でもお伝えしましたが、そこから「私のこと、どうせ愛してないんでしょ」と伝えてしまえば、相手をも苦しめることになります。

自分や他人に寛容であるためには、基準を多様化させましょう。

“たった1つ”のことで、自分や他人を判断しないことです。

基準を多様化させるためにできること

では、ここからは、基準を多様化させるためにできることをお伝えしていきたいと思います。

基準を多様化させるためには、自分や他人に備わっている“資質”について再評価することが大切です。

  • 資質とは、知的な資質や芸術的な資質、スポーツの才能や対人関係のスキルなどが挙げられます。

これら資質が人には様々備わっているにもかかわらず、それを1つの資質だけで自分や他人を判断したり、資質をある側面からしか判断しないから、自分や他人に対して不寛容になってしまうのです。

自分や他人に備わっている資質を再評価してみましょう。

実際にノートや手帳などに書き出してみるのがオススメ

自分や他人に備わっている資質について、それを証明してくれるポジティブな行動、また、具体的な例を考えてみてください。

過去にうまくいった経験について思いかえすと良いでしょう。

実際に観察することができ、確認できるような実績や行動に注目してみてください。

書き方の例を挙げてみたいと思います。

例)

  • 評価の対象とする資質→私には、人から褒められた経験がある
  • それを観察する別の方法→学生時代の部活での実績、試験の成績、上司からの言葉など
  • 自分や他人がこの資質を有することを示す詳細な実例
    →学生時代に部活でインターハイに出場し、ベスト8にも選ばれた
    →試験では、「優」「良」「可」の評価で、「優」か「良」しか取ったことがない
    →上司から「〇〇さんは、仕事が丁寧で助かる」と言われたり、「この仕事を任せたい」と言われたなど

このように書き出してみてください。

他人についても同じです。

他人の評価すべき資質や、それを観察する別の方法、その資質を有することを示す詳細な実例を書き出してください。

自分や他人を評価する際、その基準を多様化させることができるようになります。

あなたも他人も、決して1つの要因だけで判断されるべき存在ではありません。

判断される際の基準は、“多様”であるべきです。自分だけでなく、他人にも寛容になれるはずですよ。

まとめ

自分や他人に対しての不寛容さは、自分も相手も苦しめることに繋がります。

寛容であるための方法を学びましょう。

寛容であるためには、自分や他人を評価する際に、基準を多様化させること。

1つの要因だけに着目し、自分や他人を評価しないことです。

他に何かうまくいっていた経験はないか、見逃している事実はないか、再確認してみましょう。

きっとあなたにも他人にも、評価すべき見逃している事実があるはずです。

 

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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