【あなたは大丈夫?】公平な評価のために知っておくべき心理傾向とは?

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。

人には心があります。

心があるから時には人に対して怒ったり、大目に見てあげたり、嫉妬したりするわけです。

あなたにもあるのではないでしょうか?

上司の理不尽な要求に怒りを感じたり、部下のミスを今回だけだぞと大目に見てあげたり、同僚の活躍に嫉妬したりしたといった経験が。

これらは、人に心があるからこその感情です。心がなければこのような感情は起き得ません。

ネガティブな感情は排除しなければならない?

では、これらの感情は排除しなければならないのか?

答えは「NO」

決してそんなことはないですよね。

ネガティブな感情も含めて、「人間」です。

ネガティブな感情は、人生に彩りを与えてくれるといって良いでしょう。

怒りや悲しみ、不安などがあるからこそ学べることも多いものです。

しかし、そうは言っても、極力感情を排除しなければならない場面もあります。

その1つが「人を評価する時」です。

あの部下が気に食わないから評価を下げてやろうとか、同じ大学の出身だから評価を甘めにしてやろうなどといったことをしていては、決して公正な評価はできませんよね。

極力感情を排除して、公平で公正な評価をしなければなりません。

この記事を読んでくださっている方の中には、今現在上司の立場にあり、人を評価しなければならない方も多いかと思います。

そこで今回は、人が人を評価する時に陥りやすい心理傾向についてお届けできればと思います。

HSPさんは、優しい方も多いでしょうから、少し相手に対して厳しい評価をすることにためらいがある方もいらっしゃるかもしれません。

それも、心理傾向です。

そういった心理傾向も含め、他にも一体どのような心理傾向があるのか?

いくつかお届けしたいと思います。

人が人を評価する時に陥りやすい心理傾向

それでは、いくつか心理傾向をお伝えしていきたいと思います。

自分自身にそのような傾向がないか?

ぜひ照らし合わせながら、読み進めてみてください。

ハロー効果

ある特定の要素(部分)によって、全体の評価が影響を受けることを言います。

ある一部分についての印象がその人の全体的な印象を作り上げることもあれば、評価する人が尊重している特性について、評価される側の人の方が優れていたり、または劣っていたりすると、他の特性までもが優れていたり、または劣っていたりすると評価する傾向があります。

例えば..

  • 「某一流大学卒業だから、仕事もできて優秀だ」
  • 「声が小さく、大人しい性格だから、いざという時、頼りにならない」

寛大化傾向

実際の成績よりも常に甘く(高く)評価することを言います。

以下のような場合に生じやすいとされています。

  • 部下に対して厳しい態度に出ることにためらいがある時
  • 部下の成績を他の部門の従業員より良くしようという気持ちが働いた時
  • 自分の評価に自信がない時
  • 評価基準が曖昧な時

例えば..

  • 「低い評価をして、文句を言われたくないから、少し甘めに評価しておこう」
  • 「本当にこの評価で正しいのか分からないから、気持ち色を付けておこう」

厳格化傾向

寛大化傾向の逆です。

実際の成績よりも常に厳しく(低く)評価することを言います。

厳しい性格の人や、仕事に精通している人が自分を評価基準にしてしまう場合において、よく見られます。

例えば..

  • 「何でこんなことができないんだ?全然ダメ。低い評価で当然だ」
  • 「私が若い頃は、これぐらいできて当然だった」

中央化傾向

評価結果が中央値付近に集中し、あまり差が出てこないことを言います。

以下のような場合に生じやすいとされています。

  • 人間の優劣について、厳格な評定を避けようとする時
  • 評価する人が評価される側の人のことをあまりよく知らない時
  • 評価基準がよく分かっておらず、説明もできない時

例えば..

  • 「極端な評価をしたら反感を買いそうだし、とりあえず無難な評価にしておこう」
  • 「いまいちどんな仕事ぶりか分からないから、とりあえずこれぐらいの評価で問題ないだろう」

論理誤差

客観性はないにもかかわらず、評価する人の頭の中では、論理的に関係があるのだと思い込んでしまうことを言います。

例えば、決断力があるからリーダーに向いている、といった具合です。

この場合、決断力とリーダーシップに関係があると思い込んでいるということになります。

具体的いうと..

  • 「社交性があるから、営業力もあるだろう」
  • 「体育会系出身だから、根性があるだろう」

自己類似性傾向

評価する人が何らかの面で自分と似ている人を高く評価することを言います。

同じ都道府県出身、同じ大学や高校の出身などの類似点があることで、特定の人を高く評価してしまう傾向のことです。

例えば..

  • 「○○大学出身だから、少し評価は大目に見てやるか」
  • 「○○県出身だし、少し色を付けといてやろう」

いかがでしょうか?

人が人を評価する時に陥りやすい心理傾向が少しでもお分かりいただけたでしょうか?

これらは、比較的よくある心理傾向なので、イメージもしやすかったかと思います。

「私は大丈夫」そう思わないことです。

それもまたバイアス。思い込みです。

自分は大丈夫などと思わず、「人間なら“誰でも”陥ることがある」

そう思って、人を評価してください。

人が人を評価するのですから、完璧はありません。

しかし、“極力”公平かつ公正な評価をすることは、意識していきましょう。

完璧を目指す姿勢が大切です。

まとめ

人が人を評価する時に陥りやすい心理傾向を知ることは、公平かつ公正な評価をすることにも繋がります。

人には心があるので、どうしても客観性のない評価、事実とは関係のない評価をしてしまうこともあるかもしれません。

しかし、あなたが上司である以上、人を評価しなければならない場面は必ずあります。

心理傾向を知り、少しでも“正しい”評価を行っていきましょうね。

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