【専門家も実践】愚痴を聞いても疲れないためのテクニック!

こんにちは、精神科医しょうです。

あなたは、愚痴を聞くのは得意ですか?

愚痴は共感こそすれど、決して気持ちが前向きになったり、明るくなるものではないですよね。

愚痴は基本的には、ネガティブな内容です。

そのため、人よりも相手の気持ちが分かり、その影響を受けやすいHSPさんにとっては、愚痴というのは、非常に苦痛なものかもしれません。

そんな時、「距離を置く」ということができれば良いですが、職場や家庭のような閉鎖的な空間では、「逃げ場がない」ということも多々あります。

ではどうすることもできないのかというと、決してそんなことはありません。

実際、カウンセラーのような立場にある方や、我々精神科医のような立場にある者は、クライエントさんや患者さんから愚痴を聞いても、それほど疲れることはありません。

それは、話を聞く際の意識の持ち方であったり、テクニック等を知っているからです。

それらを知っているかどうかの違いは、とても大きなものです。

今回は、皆さんにそれらの意識の持ち方や、テクニック等をお伝えできればと思います。

 

相手の世界と自分の世界を意識する

とても大切なことをお伝えします。これが1番大切と言っても過言ではありません。

それは、「相手の世界と自分の世界を意識すること」

これが愚痴を聞いても疲れないためには、とても大切なことです。

誰にでも自分の世界というのがあります。

自分独自の世界と言った方が分かりやすいかもしれません。

自分独自の考え方やルール、価値観で世界を見ています。

  • “世界はそこにあるだけ”

その世界に意味づけをしているのは、“自分”です。

その自分独自の世界と相手の世界では、当然そこにある考え方やルール、価値観は違います。

その“ズレ”が大きければ大きいほど、戸惑い、ストレスを感じてしまいます。

なので、まずは相手の世界と自分の世界をしっかりと意識しましょう。

自分と同じだと思わないことです。

相手の世界と自分の世界を行き来する意識を持つこと

そしてその上で、「相手の世界と自分の世界を行き来する意識を持つこと」

相手の世界と自分の世界を意識しただけでは、相手の世界に巻き込まれてしまうことがあります。

いわゆる“巻き込まれ”というものです。

相手の愚痴を聞いて疲れてしまう人は、この巻き込まれが起きている可能性があります。

つまり、相手の世界にどっぷりと浸かってしまっている状態です。

相手独自の考え方やルール、価値観が反映された世界なので、当然自分の世界との違いから、ドッと疲れてしまいます。

相手の愚痴を聞く際は、特にこの相手の世界と自分の世界を行き来する意識を持ちましょう。

家をイメージすると分かりやすいかもしれません。

相手の家に行き、愚痴を聞きには行っているけれど、しんどくなったら定期的に自分の家に帰ってくる、そんなイメージです。

自分の家なので、疲れることはありません。

守られています。

相手の愚痴を聞くということは、相手の世界(家)に行くことですが、ずっとそこにいては、愚痴なので当然疲れてしまいます。

  • 「しんどいな・・・」
  • 「疲れたな・・・」

そう思ったら、自分の世界(家)に帰ってきましょう。

意識を自分の世界(家)へと引き戻すことです。

そうすれば、愚痴を聞いていても、過度に疲れるということはまずありません。

ぜひ意識してみてください。

 

基本的な応答の仕方を知っておく

人の話を聞く際全般に言えることですが、やはり基本的な応答の仕方というのがあります。

それを知り、それを実践することに集中すれば、不要に愚痴に感情を振り回されるリスクは格段に減ります。

なぜなら、そのテクニックを実践することに意識が向いているからです。

愚痴を気に留めている暇はないのです。

愚痴を聞く際には、特に以下の2つを意識してみてください。

  1. 感情への応答
  2. 事柄への応答

感情への応答

感情への応答とは、相手の今・ここでの気持ちを捉えて伝え返すことです。

言語的表現だけでなく、表情や姿勢、声のトーン等の非言語的表現にも注目する必要があります。

例)

  • 「イライラして、つい部下に当たってしまったんです・・・」
  • 「部下に当たってしまったことを悔いているんですね」

注意点としては、自分の思い込みで相手の感情を決めつけないこと、そして深読みしすぎないことです。

事柄への応答

事柄への応答とは、相手が話した事実や出来事、状況等(事柄)のキーワードを捉えて、相手に伝え返すことを言います。

例)

  • 「私の上司は、出勤した時からいつも不機嫌なんです」
  • 「出勤した時からいつも不機嫌なんですね」

このように応答することで、相手もあなたにちゃんと話が伝わっているかを確認することができますし、あなたもこれで合っているかという事実確認を行うことができます。

このように感情への応答や事柄への応答を意識することで、相手が話す愚痴ではなく、相手の感情や相手が話す事柄に意識が向くようになります。

つまり、愚痴に振り回され、疲れてしまうリスクが減るんですね。

ぜひ基本的な応答の仕方も知っておきましょう。

最後にはなりましたが、愚痴を話すということは、相手はあなたに心を許しているということ。

あなただから話しています。

しかし、相手のことを優先してばかりでは、あなたが疲れてしまいます。

優しいあなたは、きっと相手のことを優先してばかりいるのではないでしょうか?

今回お伝えしたことをぜひ意識し、そして実践してみてください。

愚痴を聞いても疲れないようになっているはずですよ。

自分のことも大切に。

まとめ

愚痴を聞いても疲れないためには、相手の世界と自分の世界を意識し、そしてそこを行き来しているイメージを持つことが大切です。

相手の話がしんどいなと思ったら、それは相手の世界にどっぷりと浸かっている状態。

ちゃんと自分の世界に戻ってきましょう。

そして、基本的な応答の仕方も知っておくこと。

感情や事柄に応答し、愚痴に振り回されないことです。

ぜひお伝えしたことを意識し、実践してみてください。

上手に愚痴を聞けるようになることをお祈りしています。

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