【人間関係の悩みの本当の原因】幼少期の愛着障害が解決のカギ?

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。

人間関係がうまくいかないこともありますよね。

仲が良かったはずの友人と仲違いしたり、職場でどうも自分だけ孤立したり、同僚上司に頼るのが苦手だったり。

これらの悩みは、誰にでも起き得る悩みです。

いくら仲が良い友人と言えど、時には仲違いすることもあれば、職場という人間関係を選べない場所であれば、相性の問題でどうしてもうまくいかないこともあります。

過度に気にする必要はありません。

しかし、小さい頃から“いつも”人間関係に悩んでいたのであれば、少し立ち止まって自分自身のことを振り返ってみる必要もあるかと思います。

いつも「運が悪い」「人間関係に恵まれていない」ということは、そうそうありません。

もしあなたが“いつも”人間関係がうまくいかない本当の理由を知りたいのなら、少しばかりお時間をください。

本当の理由を探る

さて、“いつも”人間関係がうまくいかないその理由を考えたことはありますか?

まじめなあなたは、その理由を探し、きっと自分のことを責めているのではないでしょうか。

  • 「こうあるべきという考えを止めないと」
  • 「もっと積極的に話しかけないと」
  • 「もっと期待に応えないと」

いろいろ考えては、自分のことを責めていませんか?

本当は分かっているけど、それができない自分のことを。

自分を責める、「自責」の考えは素晴らしいことです。

自分を成長させてくれることでしょう。

しかし、今回は少し「自責」の考えを捨てましょう。

そこに至るには、少し早いと言えるかもしれません。

「幼少期」のことを振り返ってみたことはありますか?

概ね1歳から12歳くらいまでのことです。

先程の「こうあるべきという考えを止めないと」「もっと積極的に話しかけないと」「もっと期待に応えないと」

これらは、時間軸で言うと「今現在」

今現在のことを振り返っています。

しかし今回は、「過去」のことを振り返ってみましょう。

今の自分を振り返る方は多いですが、過去の自分を振り返る方は、そう多くはありません。

過去に原因があるのに、今現在の自分を振り返っていては、いつまで経っても人間関係がうまくいかない“本当の”理由を見つけることはできませんよね。

「幼少期」のことを振り返ってみましょう。

養育者との関係

幼少期、あなたと養育者との関係性は、どのようなものだったでしょうか?

  • 頼りたい時に頼ることができていましたか?
  • 子どもらしくふるまうことはできていましたか?※ここにあなたが“いつも” 人間関係がうまくいかない本当の理由が隠れています。

幼少期に子どもと養育者との間に築かれる、心理的な結びつきのことを専門用語でアタッチメントと言います。

「愛着」という表現の方がなじみがあるでしょうか。

この愛着が適切に形成されていない状態を「愛着障害」と言います。

そして、その問題が大人になっても解決されていないままだと、人間関係に悩みやすかったり、生きづらさを感じることがあるのです(もちろん、一概には言えません)

愛着が適切に形成されない要因としては、以下のようなものがあります。

  • 養育者の頻繁な交替、死別
  • ネグレクト、虐待
  • 兄弟との差別、極端な比較
  • 厳格すぎるしつけ、褒められ体験の欠如、など

これらが原因となり、愛着障害となることがあるのです。

“いつも”人間関係がうまくいかないのは、あなたに原因があったのではなく、幼少期のこういった体験がそうさせていたのです。

あなたが悪いのではありません。

先程、「自責」の考えを捨てましょう。

そこに至るには、少し早いと言えるかもしれませんとお伝えしましたが、それはこういうことです。

あなたの責任とは言えないからです。

ぜひこの愛着の問題は、知っておいてくださいね。

4つの愛着スタイル

愛着障害と併せて知っておいていただきたいことの1つに「愛着スタイル」があります。

これは、人間関係におけるその人のパターン、愛着による観点からカテゴリー分けしたものです。

以下の4つがあるとされています。

  1. 安定型→人と深い信頼関係を結ぶことができます。自分を主張することもできるし、困った時は人に上手に助けを求めることもできます。メンタル的にも安定していると言えるでしょう。
  2. 不安型→常に人に気を遣い、相手の反応にも敏感です。本心を抑え、相手の顔色を必要以上に気にし、人から嫌われたくないという気持ちも人一倍強い傾向があります。
  3. 回避型→距離を置いた人間関係を好みます。人とのトラブルや揉め事を嫌い、自分に責任がのしかかることを避けようとします。人に依存しない代わりに、人から依存されることも迷惑とする傾向があります。
  4. 恐れ・回避型→「不安型」と「回避型」のいずれもが強い人です。相手の顔色を必要以上に気にし、人から嫌われたくないという気持ちと同時に、人と距離を置きたいという2つの不安や葛藤があるため、人間関係が非常に不安定になる傾向があります。

いかがでしょうか?

「自分はこの愛着スタイルかな?」

そんなものがありましたか?

まずは自分を知ることから始めると良いかと思います。

“いつも”人間関係がうまくいかない本当の理由を知り、そして自分がどういった愛着スタイルなのかを知る。

そこから始めていきましょう。

まとめ

“いつも”人間関係がうまくいかない人は、幼少期を振り返ってみましょう。

養育者との愛着に問題があった可能性があります。

自分ばかりを責めていた人にとって、過去に原因があったことを知ることは、とても大切なことです。

まずは知ること。そこから始めましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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