【心配事に押しつぶされそうな方へ】刺激コントロール法で心の安定を取り戻そう!

しょう
こんにちは、精神科医しょうです。

人は誰でも何かしらの心配事を抱いています。

  • 「試験に本当に受かるだろうか・・・」
  • 「大勢の前で緊張せずに話すことができるだろうか・・・」
  • 「転職先でうまくやっていくことができるだろうか・・・」

様々な心配事を抱いて生活しています。

そして時に、その心配事に押しつぶされそうになる方もいらっしゃることでしょう。

心配事が頭の中を埋め尽くし、夜も眠れないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

もしあなたが、心配事に押しつぶされそうな毎日を過ごしているのなら、「刺激コントロール法」という技法をお試しください。

慢性的な心配事に対処するうえで非常に有効です。

刺激コントロール法とは?

心配を特定の時間と場所(つまり特定の“刺激”)に制限し、それにより例えば職場や家庭、ベッドの中などと心配との関連性を弱めるもの、そういったものを刺激コントロール法と言います。

「条件付け」という理論がもとになっており、不眠症のような症状にお悩みの方にも役立てられています。

この刺激コントロール法を使えば、心配事に押しつぶされそうになるのを防ぐことが可能です。

今後、「多少なりとも心配事をコントロールすることができるんだ」と認識する手助けにもなるでしょう。

 

刺激コントロール法の「具体的な方法」

では、ここからは、刺激コントロール法の具体的な方法をお伝えしたいと思います。

まず、「心配しても良い時間」、そして「心配しても良い場所」を設定しましょう。

  • 例えば、「19時30分から20時までの30分間、机に座っている時のみ心配してもOK」

このような感じです。

眠る直前や、ベッドで過ごしている間は、避けた方が良いでしょう。

この「心配しても良い時間」には、心配以外のことは一切してはならず、許されるのはあらゆることを心配し、それらを書き出すことだけです。

そしてこの間は、心配に挑戦したり、問題を解決しようとすることも許されません。ご注意ください。

具体的には、心配時間は例えば30分というように設定され、時間が来たら心配することを直ちに止めなければなりませんが、心配時間内に心配することを止めてはなりません。

※注意点として

  • 設定時間内には、必ずあらゆることを心配し、それらを書き出してください。
  • もし時間外に心配事が生じたら、それらはメモ書きにとどめること。
  • 「心配しても良い時間」まで、それらの心配事は取っておくようにお願いします。

次に「心配しても良い時間」が始まる時と終わる時の“心配の程度”も書き留めるようにしてください。

始めと最後の違いを可視化することで、心配事をコントロールできているという感覚を得ることが可能です。

こちらもぜひ書き出すようお願いします。

最後に、共通して見られるパターンやテーマなども書き出してみましょう。

  • 自分が結局何に悩んでいるのか?

その傾向がつかめます。

書き出し方の例

では、少し書き出し方の例を挙げてみたいと思います。

参考にしてみてください。

・心配しても良い時間と場所

  • 〇月〇日( )19:30~20:00
  • 心配しても良い時間 30分
  • 場所 リビングの机

 

・「心配しても良い時間」が始まる時と終わる時の“心配の程度”

  • 開始時の心配度(0~100%) 80%
  • 終了時の心配度(0~100%) 75%

 

・心配事

  • 「老後の資金(生活していくだけの余裕があるだろうか?)」
  • 「明日こそは上司に仕事を辞めることを伝えられるだろうか?」
  • 「転職先では人間関係に悩むことなく、うまくやっていくことができるだろうか?」
  • 「自分のキャリアは、これで良いのだろうか?」
  • 「親の介護は、今後どうしていけば良いのだろうか?」
  • 「実家の問題(土地の相続など)が山積みだけれども、責任をちゃんと負えるのだろうか?」
  • 「もし実家に帰省したとして、いろいろな手続きをしなくてはならないが大丈夫か?」

 

・共通して見られるパターンやテーマ

  • 収入面も含め、自身のキャリアのことに心配が見られる
  • また、親の介護や土地の相続など(実家のこと)も気になっている

“心配度”が減っていく

このように、ただひたすら30分間机の前に座り、心配事を書き出してください。

そしてじっくり、そのことについて心配してください。

それらを解決しようとする必要はありません。

ただ心配事をひたすら書き出し、心配する。

そして最初と最後の“心配度”を数字で表す。

ただひたすら書き出し、心配するだけですが、“心配度”が減っていることに気付くことができるはず。

そして慣れてくれば、「心配しても良い時間」にだけ心配するようになります。

もちろん、そのためには、「心配しても良い時間」以外に浮かんだ心配事は、メモ書き程度にとどめるのが良いですね。

心配事をコントロールできる感覚、そして心配事に押しつぶされそうになるのを克服できる感覚。その感覚をマスターしていきましょう。

 

まとめ

心配事に押しつぶされそうな毎日を過ごしている方は、「刺激コントロール法」という技法がオススメ。

心配を特定の時間と場所(特定の“刺激”)に制限することで、その他の場所(職場や家庭、ベッドの中など)での心配との関連性を弱めることが可能です。

「心配しても良い時間」や、「心配しても良い場所」を設定し、それ以外の時間での心配事は、メモ書きにとどめるにしましょう。

心配事をコントロールし、それらに押しつぶされそうになるのを防ぐことができます。

 

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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