こんにちは!精神科医のしょうです。
どんな親にとっても子育ては難しいものではありますが、人一倍敏感で繊細な気質をもつHSPさんの育児はさらに多くの困難を伴います。
子どもに同調して好かれようとしたり、家事や育児を完璧にこなそうと自分を追い込んでいませんか?
今回の記事は、HSPさんの育児で起こるありがちなことや、育児に対する考え方を緩和する対処法を紹介していきます。
HSPさんの育児あるある
育児と家事の両立がしんどい
基本的に真面目で責任感の強いHSPさんは、育児と家事を完璧にこなそうとして疲労を溜めてしまいがちです。
やるべきことをやっているのに終わらない感覚に苛まれ、一つでもできていないと自分を責めてしまいます。
また、一つのことを集中して取り組む作業が得意なので、そもそも育児と家事ような複数のマルチタスクをこなすのはHSPさんの負担になってしまうのです。
最初は気合を入れて育児にあたるのですが、ストレスや心の疲労を抱えて燃え尽き症候群になりやすいのもHSPさんの特徴です。
楽しい予定でも疲労感がつよい
家族とのレジャーや外食など、楽しい予定のはずなのに帰宅後は疲れてヘトヘトになって動けない……。
ほとんどのHSPさんはこのような経験していると思います。
人混みの多い場所でストレスを抱えたまま、子どもが突然行方不明になったり危険な場所へ行かないように、常に神経を尖らせているので純粋に楽しむことができません。
帰宅した後も部屋の掃除やお風呂の準備などやることがいっぱいで、家族の要求に応えようとするので休める時間を確保するのが難しく、翌日に寝込んでしまうこともあるでしょう。
ママ友同士の交流や先生との付き合いに苦労する
子育てには多くの人との関わりが欠かせません。
ママ友や先生との交流に悩んでしまうHSPさんもいるでしょう。
嫌われたくない気持ちが強く他人の目を気にする気質があるので、疲れていてもママ友の食事や雑談などの誘いに応じようとします。
自分から誘った場合にママ友から断られると「嫌われたのかな」といつまでも考えて気にしてしまいます。
また、自分の意見を人に伝えることが苦手なHSPさんは先生との面談に苦手意識を持っている人も多いです。
子どもの気持ちに共感しすぎる
子どものわがままや泣き声を聞くと心がしんどくなってしまい、自分のことのように悲しくなります。
HSPさんは繊細で感情的な部分があるので、必要以上に子どもの内面に共感しようとしてしまうのです。
感情的になると理性や判断力が低下して、自分の気持ちを抑えられなくなります。
子どもの癇癪や大きな声もHSPさんにとっては大きな刺激になります。
言葉を覚えてお喋りするようになると、子どもは親に向けてたくさん話しかけてきます。
HSPさんは多くの情報を処理することが苦手なので、こうした子どものお喋りも心や耳への負担となる場合があります。
気を遣いすぎて仕事が増えてしまう
HSPさんは人の表情から感情を読み取ることが得意で、とても気を遣う性格です。
周囲の状況を察知して学校行事の手伝いやPTAの役員を自ら引き受け、あとで後悔することもしばしば。
育児や家事でいっぱいなのに、やることを増やして自己嫌悪に陥ってしまいます。
また、HSPさんは多角的に物事を捉えて全体を把握する能力があるため改善点や矛盾点に目が行きやすいです。
PTAでの凝り固まったルールや、やる必要のない仕事についイライラしてしまいストレスを感じることもあるでしょう。
子どもの成長の変化についていけない
もともと環境の変化にストレスを感じやすい気質を持っているので、出産から子育てへと目まぐるしく変化する状況に心がついていかないHSPさんも多いです。
子どもの成長は喜ばしいことですが、幼稚園から小学校、中学や高校などどんどん環境が変化していき、その度にHSPさんの周囲の人付き合いも変わっていくので順応するまで普通の人よりも時間がかかってしまいます。
育児に対する考え方を緩和するには
夫や身内にHSPのことを話す
HSPさんは人に頼ることが苦手で、自分で何でも抱え込んでしまうような一面があります。
夫や身内にHSPであることを打ち明けて、特徴について理解をしてもらうことが大切です。
伝えることが難しいのであれば、HSP関連の本を一緒に読んでみるのも良いでしょう。
察して欲しいと思っていても、口に出さなければ伝わらないことも数多くあります。
自分とは違う人間だということを念頭に置いて、細かく伝えるようにしましょう。
自分の許容範囲を自覚して線引きする
HSPさんは頼まれるとNOと言えない人が多いですよね。
幼稚園や学校行事の頼まれごとを何でも引き受けてしまうところがあるので、「どこまで手を付けても大丈夫か」を自分できちんと線引きすることが大事です。
面倒や責任を押し付けられて、それが当たり前になってしまうと大きな負担になってしまいます。
その場ですぐ決めずに、一旦時間を置いて冷静に考えてみることが大切ですよ。
ママ友との交流に深入りしない
ただでさえ悩みがつきないHSPさんは、ママ友のグループに属してしまうと過剰なストレスを受けてしまいます。
愚痴や噂話などに付き合うと自分のことのように落ち込んでしまうので深入りは禁物です。
ママ友との交流は「月に数回だけにする」など自分でルールを決めて、当たり障りのない関係を築きましょう。
今の時代はSNSでも育児の様子を語ったり、悩み相談ができるのでリアルの付き合いを程々にしながら上手に使い分けてみて下さいね。
疲れやすさを自覚してルールをつくる
HSPさんは人よりも疲れやすい特徴を持っています。
レジャーや外食へ行くときは、自分の疲れやすさを考慮したスケジュールを組み立てましょう。
人が少ない曜日や時間帯に出かけてみるのもいいですし、あまり混まないような小規模なお店を選んだり、お気に入りのお店を開拓して息抜きの場所を作ることがオススメです。
人の空気やごみごみした環境に影響を受けやすいので休日でもあまり長居せずに、疲れる前に帰宅して家でゆっくり過ごしましょう。
家事を楽にする方法を実践してみる
HSPさんは散らかっている部屋や溜まっている食器など一度気になってしまうと、たとえ疲れていてもその環境に耐えられずに動いてしまいます。
完璧主義で細かいところによく気がつくからこそ自分を追い込んでしまいがちです。
ルーティンを無理に決めずに、「今日は食器洗いだけでも出来たからえらい」と自分を褒めてあげましょう。
今は家事の時短に役立つ家電やお掃除グッズがたくさん売られているので、取り入れてみるのも一つの方法です。
まとめ
予期しない出来事が起きたり、思うようにいかないのが子育てというものです。
最初はうまくいかなかったとしても少しずつ改善できるように、日々の暮らしを見直してみましょう。
パンクする前に周りの人に頼ることも大切ですよ。
HSPさんは誰も気付かないような細かいところに目がいくので、日常の小さな幸せに気づくことも得意です。
子どもと一緒に成長しながら、自分の時間も大切にして過ごしてくださいね。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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