自己肯定感とは、自分自身を肯定的に受け入れ自分の価値を認める感覚を指します。
自己肯定感が高い人は、日常生活において幸福感を感じやすく、困難な状況に直面しても前向きな姿勢で対処できることが多いものです。
自己肯定感が高い理由やその特徴、そして自己肯定感が高い人と低い人の違いについて学べますので、ぜひ参考にしてみてください。
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自己肯定感が高い理由
自分自身が自己肯定感の低さに悩む場合には、自己肯定感が高い理由についてまずは考えていくことが大切です。
その理由について認識できれば、自己肯定感を高めていく道のりについても見えてくるはずだからです。
まず、自己肯定感が高い理由は、多岐にわたります。いくつかの主要な理由を挙げてみましょう。
1. 肯定的な自己評価
自己肯定感が高い人は、自分の価値や能力を肯定的に評価する傾向があります。
成功体験や他者からのポジティブなフィードバックが自己評価を高めることに繋がります。
これにより、自分自身に対する信頼が増し、さらに高い自己肯定感を持つことが可能です。
私の経験談なんですけど学生の頃に、やたらとジャンケンが強い友達がいたんですよね。
ジャンケンでクラス内での決め事をすることって結構多かったと思うんですけど、無双していたので彼はなんだか自信に溢れているように私には見えました。
このようにちょっとした成功体験でも自信の能力や価値への肯定的な評価に繋がっていくんですね。
2. 健全な人間関係
良好な人間関係を築くことができる人々は、自分に対する肯定的な感情を持ちやすいです。
家族や友人、同僚からの支えや共感が、自己肯定感を高める要因となります。
信頼できる人々と過ごす時間が、自分自身への肯定感を強める一助となるのです。
自分で自分の機嫌を取れれば良いですが、自分自身が弱っているとなかなかそうはいきませんよね。
そんな時周囲との健全な人間関係を作っている方は、自分だけではなく周りから肯定的な共感が自分の自己肯定へと繋がっていくわけです。
3. 自己成長の意欲
自己成長に対する意欲が高い人は、自分の努力や成果を認めることができるため、自己肯定感を高めることができます。
成長を実感することで、自分自身に対する評価もさらに高まります。
成長する過程で大なり小なり様々なことが起きますよね。中には自分にとってしんどいことも多くあるはずです。
そんな中で、傷ついた体験になることもあれば、乗り越えられたと成長感につながる体験もあるんです。
私の話で恐縮なんですけど、最近ジョギングにハマっているんです。
現在38歳なんですけど、めちゃくちゃ体力の衰えを感じていて、近所の体育館の周りを約2キロくらいの道のりを走るだけで、息切れしてその後歩いて帰宅していました。
でも継続的に続けていくことで、最近は2周走ってもそんなに息がきれなくなってきたんですよね。
これって大きな成長だと思いませんか?こんな自己成長の感覚が高い自己肯定に繋がるわけです。
4. サポートシステム
家庭や職場でのサポートシステムがしっかりしていると、人は安心して自分を表現できるようになります。
これが自己肯定感を育む土壌となります。
安心できる環境が、自分自身を信じる力を育てるのです。
逆に安心できない環境は自己肯定感を下げていってしまいます。
否定する人ばかりが周りにいたり、常に監視されているような環境では自己肯定をするのは難しいですよね。
自己肯定感が高い人の特徴
次に、自己肯定感が高い人の特徴についてお伝えします。
自己肯定感が高くなったらどのような人になれるのかよりイメージが沸きやすくなるのではないでしょうか。
これらの特徴は、自己肯定感が高い人に共通して見られるものです。
1. 自己信頼
自己肯定感が高い人は、自分の判断や行動に自信を持っています。
他人の意見に左右されることなく、自分の道を進むことができるのです。
自己信頼が、自己肯定感の基盤となっていると言えるでしょう。
これがないと自分を信頼できず、どこかで他者を頼って選択を委ねて他人軸の思考のループにハマってしまうのです。
2. 柔軟な思考
困難な状況に直面しても、柔軟に対応し解決策を見つける力があります。
失敗を学びの機会と捉え、成長に結びつけます。
柔軟な思考が、困難を乗り越える力を支えています。
自己肯定感が高いと、失敗してもポッキリ折れずに自分をどこかで支えられるという意識も根底にはあるのだと思います。
3. 健全な自己評価
自分の長所や短所を客観的に認識し、受け入れることができます。
過度に自分を責めることなく、適度な自己評価ができます。
健全な自己評価が、自分自身を肯定する力を強化します。
自己肯定ができないと、過度に自分自身を責めてしまうことになります。
もちろん自分が悪くて反省すべき場面ではそうすべきなのですが、それを過剰にしてしまったり自分が悪く状況でもなぜか自分を責めてしまうようなことが起こるのです。
自己肯定ができると、健全な自己評価ができず過度な自責に繋がってしまうこともありえます。
4. 積極的なコミュニケーション
自己肯定感が高い人は、他者とのコミュニケーションを積極的に行います。
他人の意見を尊重しながらも、自分の意見をしっかりと伝えることができます。
積極的なコミュニケーションが、人間関係を豊かにすると言えるでしょう。
積極的なコミュニケーションをすることでさらにコミュニケーションがうまくなり、さらに自己肯定感が高まるという良い循環に入ります。
5. 感情の安定
自己肯定感が高い人は、感情の起伏が少なく、安定した心理状態を保つことができます。
ストレスやプレッシャーにも冷静に対処できます。
それら感情の安定が、日常生活に穏やかさをもたらします。
多少の波で収まっていたはずの感情の波が大きな波になって、感情の不安定を招いてしまうのです。
自己肯定ができる人はこのように大きな感情の不安定さを防ぐことができるんです。
6. 自己成長への意欲
自己肯定感が高い人は、常に新しいことに挑戦し続ける意欲を持っています。
学びや成長を楽しむ姿勢が見られるのです。
自己成長への意欲は、自己肯定感の維持に貢献します。
先ほど私のジョギングの話をしましたが、自己肯定感が高いからそのような行動をするというよりはジョギングでうまくいったから他のことに挑戦しようかという気持ちが芽生えるわけです。
私ってめちゃくちゃ音痴でカラオケに行くのが苦痛で苦痛で仕方ないんですよね。
研修医の時に、上級医にスナックに連れてかれて歌うことを強要されて、ヤケクソにAKBを歌ったら、「お前音痴だな」と真顔で言われ、泣きそうになりました笑
あの時はめちゃくちゃに自己肯定感を下げられましたが、今のジョギングで少しだけ成長した私ならカラオケ教室に行ってみようかなと1mmくらい思えています。
このように他の分野での成功体験は全く違う分野での自己成長への意欲に繋がっていくんです。
自己肯定感が高い人と低い人の違い
ここまで自己肯定感が高い理由や高い人について解説してきました。
高い人について理解できれば自ずと、自己肯定感が低い人についても理解できてくると思いますが、ここでは高い人と低い人の違いについて簡単にまとめておきます。
これまでのおさらいの内容になりますが、違いをいくつか見ていきましょう。
1. 自己評価の違い
自己肯定感が高い人は、自分の価値や能力を肯定的に捉えます。
一方、自己肯定感が低い人は、自分に対して否定的な評価をしがちです。
肯定的な自己評価が、自分自身への信頼を強化します。
2. ストレスへの対処
自己肯定感が高い人は、ストレスに対しても前向きに対処できます。
逆に、自己肯定感が低い人はストレスに圧倒されやすく、ネガティブな感情に陥りがちです。
前向きな対処法が、ストレスを軽減します。
3. 人間関係の質
自己肯定感が高い人は、良好な人間関係を築きやすいです。
他者との関係を大切にし、積極的にコミュニケーションを図ります。
一方、自己肯定感が低い人は、他者との関係に悩むことが多いです。
良好な人間関係が、自己肯定感を高めます。
4. 自己成長の姿勢
自己肯定感が高い人は、失敗を恐れずに新しいことに挑戦します。
一方、自己肯定感が低い人は、失敗を避けるために新しい挑戦を控える傾向があります。
挑戦を楽しむ姿勢が、成長を促します。
5. 感情の安定
自己肯定感が高い人は、感情のバランスを保ちやすいです。
自己肯定感が低い人は、感情の浮き沈みが激しく、心理的な不安定さを感じやすいです。
感情の安定が、日常生活の質を向上させます。
まとめ
自己肯定感が高い理由、特徴、そして高い人と低い人の違いについての解説でした。
今日のお話が、自己肯定感について考える一助となれば幸いです。
次回は、自己肯定感が育つ幼少期の環境と親の関わりについて学んでいきましょう。
この記事を書き終わった達成感があるので、これから体育館の周りをまたジョギングしていきたいと思います。
ではまた次回!どうぞお楽しみに。
しょうこんにちは、精神科医しょうです。今回のチャプターでは自己肯定感を育てる親の接し方や環境についてお話していきます。子どもの成長において、自己肯定感は人生の基盤を形作る最も重要な心理的要素の一つです。自[…]