こんにちは、精神科医のしょうです。
私は普段精神科で外来診療をしながら、インスタにてHSPに関する情報の発信も行なっています。
日々多くのHSPさんと接していると、
「人間関係で悩むことが多く、HSPは人嫌いなのか?」
このような悩みを抱えている方が多いと感じました。
仕事でもプライベートでも人との関わりは付きものですので、ひとつでも多く解消したいですよね。
本日はなぜHSPさんが人嫌いと思うまで悩んでしまうのか?
その原因と対処法をご紹介いたしますね。
HSPさんが人嫌いかもしれない…と悩んでしまう理由
HSPさんの気質は、人付き合いで悩みを抱えやすい傾向があります。
そのため人嫌いになる可能性があります。
しかし決して人が嫌いというわけではありません。
HSPさんは「みんなが気持ちよく過ごすには?」など、周りに気を配ることができるタイプで、人との付き合いを円滑にする力もありますのでご安心ください。
HSPさんの4つの特徴
HSPさんの特徴はHSPの提唱者エレイン・アーロン博士が考案したこちらの4つです。
・ものごとを深く処理する
・刺激に過敏に反応する
・人の感情に反応しやすい 共感力が高い
・ささいなことにも気づく 鋭い感覚
HSPさんの核ともいえるこの4つをベースに人間関係と絡めるとHSPさんが人嫌いなのかも?と悩んでしまう原因が見えてきます。
どんなことが原因で悩んでしまうのか具体的な理由を深堀りしていきましょう!
刺激の強い人が苦手
・声が大きい
・威圧的な態度、発言をする人
・イライラしている人
このような人が近くにいるだけでも、
「なんだか嫌だな」
「近づきたくない、関わりたくない」
そんな風に思いませんか?
HSPさんは面と向かって接する前に違和感を感じとる力があります。
「なにか嫌な感じがする」と思うような人と接しないといけない場面もたくさんありますよね。
そうすると深く考える力を発揮して、たくさんのことを頭で考えます。
会話をしてみて「あれ、意外に接しやすい人だな。」と思う場合も人間関係ではありますよね。
しかしそんな気持ちは晴れても、人と接することに関しての疲れはしっかり蓄積しているのです…。
人が多い場所が苦手
・休日のショッピングモールや、イベントやライブ
・栄えた駅構内、病院の待合室
それぞれ人の多い場所が思い浮かぶと思います。
非HSPさんでもストレスのかかる場面もたくさんありますよね。
しかしHSPさんは、それが楽しい場所で人が多いところでも負担がかかります。
そのため仲のいい友人と出かけた場所が混雑していた時、さまざまな人の感情をキャッチしているのでじわじわと疲弊してしまうのです。
その友人といるのは楽なのに出かける場所によって疲れてしまうことがあるのです。
自分がHSPであって特徴もよく理解していれば、友人に疲れやすいことを相談して別の場所に変更したり、出かける時間を短くしたりできますね。
しかしHSPとわかっていてもなにに疲れているのかわからず、仲のいい友人からの誘いをたびたび断るようになってしまうと罪悪感を抱いてしまうことも。
「私は人とうまく付き合えないのかもしれない…。」
「仲のいい友人に原因があると思えない…自分に原因があるのでは?」
原因がわかっていないと悩んでしまっても不思議ではありませんね。
理解されないことが多い
「ここは危険かもしれない!」と感覚的に察知することや、今までの経験を踏まえて熟考することもできるHSPさん。
しかしHSPさんは全体の20%しかいない少数派です。
そのため近くにいる人からは「考えすぎ」「気にしすぎ」と言われてしまうこともあり、否定された気持ちになることもあります。
「こんなこともあるよね!」と切り替えが出来ればいいのですが、それがうまくいかず「なんでだろう…。」と引きずって悩んでしまうのもHSPさんの特徴です。
「理解されないような考えを持つのが悪いのかもしれない」と自分が悪いと思ってしまうことも。
その結果人とうまく付き合えない理由とつなげて、人嫌いなのかもしれないと悩んでしまうのです。
いろいろなことに気づきやすい
悩んでいる人を見ただけで気づくことができたり、ドリンクの注文が必要かも?と先回りできたり、人のささいな感情の変化、視野の広さやも持ちあわせています。
そのため感謝されることも多いHSPさん。
とっても気配り上手なのはHSPさんにとっては自然なことです。
しかしその繊細さや気配りにつながるアンテナはいつも張られた状態なのです。
感じとる力をコントロールできれば疲れないのですが、敏感さは常にある状態。
気づこうとして気づいているのではなく自然に無意識に感じとっています。
いつも通りの会話や仕事でも非HSPさんとくらべると何倍も負担がかかっている状態です。
その状態でたくさんの人と接するような場所や仕事内容ですと、さらに負担はその人数分かかっているのです。
ちょっとイメージしただけでもどっと疲れを感じませんか?
HSPさんの気質は人と接することを絡めていくと、どんどん疲れてしまい悩んでしまう原因になってしまうのです。
人付き合いで疲れやすいHSPさんの対処方法
HSPさんの特徴と人間関係を深堀すると「疲れ」につながることがわかりましたね。
HSPさんの気質は生まれ持ったものでコントロールができません。
そのため疲れをゼロにすることも難しいと覚えておいてください。
しかし「人一倍疲れやすい気質なんだ!」ということもしっかり覚えておいてほしいのです。
そして自分の気質を意識して「疲れのもと」に気づき、そのとらえ方を考え直していきましょう。
それをすることが対処法になります!
次ではその方法についてひとつずつ解説していきますね。
苦手意識を持っている人を頑張って好きになろうとしていませんか?
その場にいるだけでイライラが伝わってくる人や、態度で不機嫌を出しているような人はいませんか?
HSPさんはそういう人の感情もキャッチしています。
そして自分より相手を優先してしまうHSPさん。
「自分が悪いことをしたのかな?」と思ってしまい機嫌を取るような接し方をしているかもしれません。
そういう人がいるかもしれない!と思い当たる方は、今一度どう思っているか考えてみてください。
一生懸命嫌いにならないように、できればその相手を好きになろうとはしていませんか?
無理をして嫌いになろうとはしなくて大丈夫です。
「もしかしたら苦手かもしれない」
そう思うだけでもいいので自分の本心を確かめてください。
そして少しでも苦手と感じる人と距離をとるのをオススメします。
物理的に難しい場合、心の中だけでもオッケーです!
相手は相手、自分は自分と苦手な人にフィルターをかけるイメージしてみてくださいね。
相手に苦手と伝えたり態度に出したりしなくて良いのです。
心の中では自由です。自分の感じ方と思いを受け止めてあげてくださいね。
好きな人とだけ付き合う
あなたはどんな人といると穏やかでいられますか?
HSPさんは感じる力があるので相性のいい人を感覚でわかっていますよ。
その直感を受け止めてください。
研ぎ澄ましていくと「自分はこういう人といると自分らしくいられる!」と気づくことができます。
「苦手な人」「好きな人」と意識してアンテナを張ってみてくださいね。
1人の時間を大切にする
ボーっとしたり、ひとりで部屋にこもったり、好きな音楽や本に没頭したり…いろいろ方法はありますね。
周りからの刺激を受けない、自分にだけ向ける時間を作るとHSPさんは癒しにつながります。
もし人付き合いで悩んでいるようでしたら、思い切って人と合わない時間を増やしてみましょう。
自分と向き合う時間が増えると、自分を癒す方向にシフトします。
そうすると「~~に出かけたい!」「~~さんと会いたいな」としたいこと、会いたい人がわかりやすくなりますよ。
HSPの人はさまざまなことに気づきやすい
気配り上手なHSPさん。
この敏感に感じる力、繊細さは非HSPさんにはわからない感覚です。
例えばですが、飲み終わったコップが2つテーブルにあります。
コップの一つは恋人のものでもう1つは自分のものです。
「まだ飲む?」「片づけて洗っても良い?」など必要かの確認をとるのはHSPさんにとって自然かもしれません。
しかし非HSPさんですと、自分のだけ片づけたり新しい飲み物を注ぎに行ったりすることもあります。
意地悪でしているのではありません!
一言気をつかえるというのがHSPさんの特徴ですごいところだと認識してください!
「気にしすぎ」「考えすぎ」といわれ少数派で、自分を否定的にとらえがちなHSPさんですが、全くそんなことはありません。
敏感で繊細な気質を持っているというだけなのです。
そのため非HSPさんの言動から「なんでそんなことをするの?」と思うこともありますね。
そのような場面に出会ったら温かい目でみながら「自分の気質はすごいんだな」と思ってくださいね。
まとめ
本日はHSPさんが人嫌いではないことと疲れてしまう4つのポイントについてお伝えしました!
HSPさんは気質が原因で人と上手に付き合えないため、悩みを抱える方が多いのです。
どちらかというと人と争わず、やさしくする人が多いのではないでしょうか?
自分のHSPの特徴を捉え、人との接し方や距離のとり方を知ればとっても生きやすくなりますよ。
たくさん感じて考えて疲れやすいですが、情報処理の力や視野の広さは生まれ持った貴重な力です。
ぜひ自分の好きな距離感をつかんで、人間関係を楽しいものにしていってくださいね。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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