精神科の外来をやっていると毎日沢山の方とお話しますが、こんな声を耳にする事がよくあります。
HSPってなんですか?
また、同僚の精神科医からもこんな風に聞かれることもありました。
「今日、患者さんにHSPについて聞かれたんだけど何それ?」
最近はメディアでも話題になっていることもあり、HSPというワードを耳にすることが本当に増えましたね。
最近、TVや本屋さんでもよく目にすようになったHSP。
皆さんはHSPのことを知っていますか?
本日の記事はこんなあなたに読んで欲しい
HSPとはどんな人なのか知りたい人
自分はHSPなのではと悩んでいる人
本日の記事を読んで得られるメリット
HSPとはどんな人なのか知ることができる
自分自身がHSPであるかどうかがわかる
記事の信頼性
毎月300人以上のHSPさんと外来でお話することに加え、インスタのフォロワーさん5万人以上の方から聞いた情報も含んでいます。
本日はそんな最近話題のHSPについて、詳しくかつ簡単に解説していきますね!
【簡単に解説】HSPとは何か?
HSPとはHighly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略語なんです。
日本語に直訳すると、とても敏感な人という事になります。
一言で表すと繊細で敏感、共感性豊かな気質を持つ人の事を指します。
HSPとは(特徴について)
- いろんなことに気づきやすい
- 周囲から気にしすぎ、考えすぎと言われる
- ちょっとした仕草、言動から相手の意図を汲み取る事ができる
- 騒音が苦手
- いろんなものに深く感動する
などなどの周囲に対して、繊細・敏感・感受性豊かな特徴を持っているんですね。
「周りとなんだか違うような気がする」
「ちょっとした事が気になるし、気にしすぎとか言われる」
「五感が優れていて、刺激に対して敏感」
といった事が当てはまる方もいるのではないでしょうか?
もしかするとHSPかもしれないと思った方いるかもしれませんね。続いて全て当てはまればHSPという4つの特徴についてお伝えします。
全て当てはまればHSPという4つの特徴(DOES)
HSPの提唱者アーロン博士が、これに全て当てはまって初めてHSPと言える大切な特徴があるんです。
言い換えると、これに当てはまらなければHSPでないとも言えますね。
その4つの特徴はそれぞれの頭文字をとりDOESと言います。
- D:深く処理する(Depth of processing)
- O:過剰に刺激を受けやすい
- E:感情の反応が強く、特に共感力が高い (being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular
- S:些細な刺激を察知する
これら4つの特徴が全て当てはまって初めてHSPと言えるんですね!
DOESについて詳しく知りたい人はこちらの記事を読んでみてくださいね↓
HSPとは病気?
自分はHSPなのではと心配になった方もいるかもしれませんね。
安心してください。HSPとは気質・キャラクターであって病気ではないんですね。
アメリカの心理学者アーロン博士が約20年前に提唱したものなんです。
「その人の生まれ持ったものの一部に名前をつけているようなもの」なので薬を飲めば治るものではないんです。
先ほどの、精神科医師の同僚の言葉を聞いて驚く人もいるでしょう。
「精神科医師なのに、HSPを知らないの!?」と言う声も聞こえてきそうです。
驚くかもしれませんが、実はこれは珍しいことではないんですね。
HSPは病気ではないため、病気を扱う精神医療においてHSPを知らない医者も少なからずいるんです。
私としてはHSPは病気でなくとも、そういった気質を持って生きづらさを感じている方に寄り添うのが精神科医だと思っています。
そのため私はHSPについても学び、どうやったら生きやすくなるかについても発信していきたいと思っています。
HSPと発達障害の違い
HSPと発達障害を混同してしまう事もよく聞きますが、両者は全く異なる概念なんです。
繊細で敏感な自閉症スペクトラムの特徴の方は、HSPの特徴とも似通っているため、混同されてしまうことがあるんですね。
しかし、発達障害は生まれ持った発達の偏りであり、HSPは生まれ持った気質なので似通った特徴はあっても違う概念なんですよ。
発達障害かHSPか悩む方もきっといますよね。
HSPは病気ではないため病院での診断は難しいですが、発達障害は病院での診断が可能です。
どちらか悩む方は一度病院で相談するのも良いかもしれませんね。
HSPとは子供に遺伝するの?
HSPは病気ではないと知り安心した人もいればそうでない方もいるかもしれませんね。
よくHSPさんに「HSPって遺伝するの?」という質問を受けます。
結論としては、HSPは遺伝しますが、遺伝だけで気質が決定されるものではありません。
「どっちだよ!」という声が聞こえてきましたが、少し話が長くなるので詳しくはこちらの記事を読んでみてくださいね↓
HSPとは大人だけ?
HSPは大人だけではありません。
生まれつきの気質・キャラクターであるため子供でもHSPである子はいるんです。
私の外来にも実際、HSPではないかと疑って受診されるお子さんが増えてきています。
子供ながらにHSP気質の生きづらさを感じていて、主に学校生活で悩んでいる子が非常に多い印象ですね。
【簡単診断】HSPセルフチェックリスト
これまでの話で自分自身がHSPではないかと思い当たった人もいると思います。
そこで、HSPかどうか判断するために、HSP提唱者のアーロン博士が作ったチェックリストがあるのでやってみましょう。
下のボタンをタップすると、セルフチェックが始まります♪
いかがでしたでしょうか、何個当てはまりましたか?
例え「はい」が一つか二つでも、その度合いが極端に強い場合はHSPの可能性があります。
HSS型HSPとは
HSS型HSPとは通常のHSP気質とは異なり、High Sensation Seekingの略で刺激追求型という気質の事なんです。
HSPとは真逆の気質で、変化に富み複雑で激しい刺激や経験を求めるタイプと言われるんです。
こちらでチェックリストを用意しましたのでやってみてください。下のボタンをタップするとチェックリストがスタートします↓
いかがでしたでしょうか、何個当てはまりましたか?
もっとHSS型HSPについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてくださいね↓
内向的HSPと外交的HSPについて
HSPは内向的というイメージが一般的には持たれがちです。
「外交的HSPっているの?」と驚いた方もいるし、「自分はもしかして外交型HSPかも」と思った方もいるかもしれません。
しかし、外交的HSPもいるんですね。
実際、HSPの70%が内向的タイプで、30%が外交的タイプと言われています。
内向的HSPと外交的HSPについて気になる人はこちらの記事を読んでいてくださいね↓
【芸能人にもいる】HSPとは
最近ではメディアにて、HSPであることを公表する芸能人の方も増えてきました。
私の把握している限りでは、ロンドンブーツの淳さん、ベッキーさんもHSPであることを公表しています。
芸能人が公表するくらいにHSPの認知度が上がってきた証拠でもありますね。
そして、彼らが公表することにより認知度が更に上がりました。
更にこれまで生きづらさを感じていた一般の人々が、HSPである事を告白しやすくなったのではと考えています。
HSP気質には長所や才能もある
ここまでHSP気質の生きづらさばかりを気にしてしまってはいませんか?
確かに繊細で敏感なHSP気質には生きづらさもあるかもしれません。
しかし、あなた自身が気づいていない長所も沢山あるんですよ♪
あなたのHSP気質を活かした趣味や副業についての記事はこちらを参考にしてみてください↓
HSP気質を癒す方法
気質ならではのストレスを感じてしまう時のメンタル安定法もあります。
加えて、ストレスによって神経が昂っていて睡眠が不安定になっている場合の睡眠改善の対処法もあるんです。
不安や気分を安定させる瞑想や、睡眠の改善方法に関しての記事はこちらを読んでみてくださいね↓
まとめ
本日は最近話題のHSPについてお伝えしました!
HSPとは病気ではなく、「繊細・敏感・感受性豊か」な気質の事を言うんですね。
もしかしたらこれまでに生きづらさを感じ、自分自身がHSPではと思った方もいるかもしれません。
HSP気質であると知りショックを受けた人もいれば、これまでの生きづらさが腑におちて納得できた人もいるかもしれませんね。
確かにHSP気質は、生きづらさはあるかもしれません。
しかし、気質ならではの良いところや才能も沢山あることもわかって頂けたのではないでしょうか?
私は今後もHSPさんが感じる、苦痛や生きづらさが少しでも減っていくような発信をしていきたいと思っています!
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?
「他人の顔色ばかりみてクタクタ」
「自分の意思で生きられない」
「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」
そんなあなたはこちらの記事を読んでみてくださいね。
あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを願っています♪
突然ですが、今あなたはこんな悩みを抱えていませんか? 人の顔色ばかり気になり自分の意見を言えない 毎日の一人反省会がやめられず落ち込む 些細なことで不安で不安で仕方なくなる 仕事中、突然、涙が出てしまう […]